前回に続き、今回も最新バージョンの「Windows Admin Center(WAC)2103」を試用して、筆者が特に気に入ったところをレポートします。
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「Hyper-Vの役割」が有効なWindows Serverおよび「Windows 10」を「Windows Admin Center(WAC)」で管理すると、「仮想マシン」ツールが表示されます。「仮想マシン」ツールを使用すると、Hyper-VホストとHyper-V仮想マシンの基本的な構成と管理を実行できます。
WACの初期バージョンではできることが限られていた印象ですが、WAC 2009以降は大幅に強化され、RDPファイルのダウンロードまたはWACのリモートデスクトップ機能による仮想マシンへの接続や仮想マシンの複製(クローン)、仮想マシンのActive Directoryドメイン参加設定、「Azure Site Recovery」サービスを使用したオンプレミスからクラウドへのレプリケーション保護などに対応しました(画面1)。
「Windows Server 2016」のHyper-VおよびWindows 10 バージョン1607のクライアントHyper-Vからは、Intelプロセッサ搭載マシン(AMDプロセッサは今後のリリースでサポート予定)で、仮想マシンに対してプロセッサの仮想化支援機能を公開する「入れ子になった仮想化(Nested Virtualization)」が正式にサポートされました。
これにより、仮想マシンのゲストOSでHyper-Vを有効化し、仮想マシンの中でさらに仮想マシンを動かしたり、ハイパーバイザー依存の機能を利用したりできるようになりました。「入れ子になった仮想化(Nested Virtualization)」は、物理サーバ上で複数の仮想マシンからなる「Hyper-Vホストクラスター」を構成したり、「Hyper-V分離モード」(以前は「Hyper-Vコンテナー」と呼ばれていました)に対応したコンテナーホストを実行したりできるようになり、柔軟なデータセンターの展開に寄与します。
Hyper-V標準のGUI管理ツールである「Hyper-Vマネージャー」は、入れ子になった仮想化の有効化オプションを提供しません。入れ子になった仮想化を仮想マシンで有効化するには、PowerShellコマンドレットを使用する必要があります(画面2)。いつのバージョンからかは定かではありませんが、WACの「仮想マシン」ツールでは仮想マシンの新規作成時、あるいは仮想マシンの「設定」の「プロセッサ」から、「入れ子になった仮想化を有効化」オプションで簡単に有効化できます(画面3)。
Windows Server 2016以降のWindows Serverは、「Mirantis Container Runtime(旧称、Docker Enterprise)」のコンテナーホストとしてセットアップできます。それには、PowerShellコマンドレットを使用して、「Hyper-V」や「Containers」などの「サーバーの役割」の有効化と、「Mirantis Container Runtime」のソフトウェア(Docker EngineやDocker CLIを含む)のインストールが必要です(画面4)。
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