そこで、「ちゃんと休む」ために、幾つか試みようと思っていることがあります。
1つ目は「タスクを頭の外に出す」こと。追い込まれていて休めないとき、何がツラいって、「あれをしなきゃ」「これをしなきゃ」と、ずっと頭の中で抱えている状況がツラい。
これを解決するためには、まず、頭の中で抱えているタスクをいったん頭から「全部出す」に限ります。全部出して可視化する。そして、タスクを淡々とこなす。頭から全部出すことによって、頭の中が少し休まります。また、タスクの全体感が見えるようになります。終わったタスクを消し込んでいくと未完了感が完了感に変わってきて、気持ちも落ち着きます。
まずはこれを早急にやらないと。
2つ目は、「他の人に依頼する」こと。私はこの「他の人に依頼する」ことが苦手です。つい、1人で抱えようとしてしまいます。
仲間を信用していない……というわけではないけれど、「品質的に大丈夫かな」「自分でやった方が早いんじゃないかな」と思ってしまうことも多々あって。
でも、こういう考え方ってまずくて、1人がタスクを抱えることがボトルネックになってしまうので、仲間を信頼して、任せるところは任せないといけません。
3つ目は、「休むと決める」こと。ひょっとしたら、これが最も重要なのかもしれません。仕事を複数同時にしていると、「忙しいのが当たり前」「週末も仕事をするのが当たり前」みたいに思ってしまいがちですが、これはもう意識を変えるしかありません。
そのためには「休むと決める」。それしかない。
私にも「ずっと仕事をしているのが格好良い」「ワークはライフの一部なのだから、ワークとライフのバランスを取るなんておかしい」と思っていた時期がありました。でも、いま改めて考えてみると、あのときって大して忙しくなかったんだな。きっと。
本当に追い込まれているときは、ちゃんと休まないとダメですね。
また、私の周りには複業している人がかなりいますが、かつてよりも複業が認知されるようになってきた今、今後、「休み方」の課題を抱える人が増えるかもしれません。いい仕事をするためには、ちゃんと休むことって必要です。複業している方は無理しすぎないように注意してくださいね。
私、これを機会にちゃんと休むことにします。働き方改革もいいけれど、休み方も改革しないと。皆さんもしっかりと休んでください。
しごとのみらい理事長 竹内義晴
「仕事」の中で起こる問題を、コミュニケーションとコミュニティーの力で解決するコミュニケーショントレーナー。企業研修や、コミュニケーション心理学のトレーニングを行う他、ビジネスパーソンのコーチング、カウンセリングに従事している。
著書「感情スイッチを切りかえれば、すべての仕事がうまくいく。(すばる舎)」「うまく伝わらない人のためのコミュニケーション改善マニュアル(秀和システム)」「職場がツライを変える会話のチカラ(こう書房)」「イラッとしたときのあたまとこころの整理術(ベストブック)」「『じぶん設計図』で人生を思いのままにデザインする。(秀和システム)」など。
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