意外に知られていないが、Windows 10の通知領域にある[バッテリー]アイコンをクリックすると、パフォーマンスが4段階で設定できる。知らないうちに最もパフォーマンスが低い設定になっている可能性もある。
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対象:Windows 10
「思ったよりPCのパフォーマンスが高くない」と感じたら、パフォーマンスの設定を見直した方がいいかもしれない。
ノートPCなどのバッテリー駆動が可能なPCでは、Windows 10の通知領域(インジケーター領域)にある[バッテリー]アイコンをクリックすると、現在のバッテリーの状態などが確認できる。このとき、バッテリーの充電状態の下に、スライダーがあることに気づいているだろうか。実は、ここでパフォーマンスの設定が行えるようになっている。その方法を紹介しよう。
通知領域にある[バッテリー]アイコンをクリックすると、バッテリーの状態が表示される。ここのスライダーが一番左側になっていたら、性能よりもバッテリーの駆動時間が優先される設定になっている。これは、電源に接続した状態でも有効なので注意が必要だ。
設定は下表のようになっており、バッテリー駆動と電源接続時のそれぞれで設定可能だ。
左からのスライダーの位置 | バッテリー駆動 | 電源接続 |
---|---|---|
1 | バッテリー節約機能 | より良いバッテリー |
2 | より良いバッテリー | − |
3 | 高パフォーマンス | 高パフォーマンス |
4 | 最も高いパフォーマンス | 最も高いパフォーマンス |
「より良いバッテリー」は「推奨」と表示される機種もある |
ただし、コントロールパネルで電源プランを「高パフォーマンス」または「究極のパフォーマンス」にしている場合は表示されないので注意してほしい(高パフォーマンスに設定する方法は、Tech TIPS「Windows 10の電源オプションに『高パフォーマンス』『究極のパフォーマンス』を追加する」参照のこと)。
電源に接続した状態の場合、バッテリー駆動時間は関係ないので、ここのスライダーを「高パフォーマンス」または「最も高いパフォーマンス」にするとよい。性能の向上率は機種にもよるが、ベンチマークテストで比較したところ「より良いバッテリー」に対して、「高パフォーマンス」は2%程度速くなるようだ。
性能向上率は機種によっても異なり、必ず「最も高いパフォーマンス」が最も性能がいいというわけではないようだ。設定を変更しながらベンチマークテストを実行して、どの設定が最も性能が高いのか確認するとよいだろう。
参考までにMAXON社のベンチマークテスト「CINEBENCH」の結果を以下に示す。CINEBENCHは、3次元の部屋のレンダリングを行って、PCの性能を計測するものだ。主にCPU性能が計測できる。ここでの性能差がPC全体の性能差ではないことに注意してほしい(実感する性能差は、このベンチマークテストの結果ほどは感じない)。
以下のテストは、電源に接続した状態で行った。電源プランはWindows 10のデフォルト設定である「バランス」を選択している(VAIOでは、デフォルトが「VAIO推奨設定」だが、多くのノートPCが採用する「バランス」で計測している)。
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