やりがいのないオレの仕事を「やりたくないこと」で彩る仕事が「つまんない」ままでいいの?(93)(2/3 ページ)

» 2022年09月21日 05時00分 公開

「やりたいこと」よりも「やりたくないこと」を大切に

 私は人生や生き方を考えるとき、「やりたいこと」よりも「やりたくないこと」を大切にしています。

 年に数回、仕事の実績や自身の在り方を振り返るために、ポートフォリオを整理し、「やりたくないこと、嫌なこと、苦手なこと、関わりたくない人」を洗い出しています。洗い出す目的は「自分の本心をよく知る」ためです。

 私は以下のようなことが極めて苦手です。できれば、やりたくありません。

  • 人の顔と名前を覚えること
  • スケジュール管理
  • 細かなお金の計算
  • 誰にでも上手に振る舞うこと(つまり、人見知り)
  • 人を巻き込むこと
  • 電話
  • 営業

 また、私は次のような人や状況が極めて苦手です。できれば、関わりたくありません。

  • いざこざやバチバチやりあうこと
  • 上からの物言い、マウント
  • 批判的な言動、配慮に欠ける言葉遣い
  • 自分は何もしないのに、口だけは達者な人
  • 理不尽なことや精神論
  • ご都合主義
  • 上っ面なやりとり
  • その場しのぎ
  • 「金だけ」の関係性
  • ガツガツ前のめりで来られること
  • 感情を無視して、論理だけで物事を進めようとする人
  • 時間や能力、労働力、お金などのリソースを奪われること
  • 明らかに困っているのに、「昔からこうだから」と変えようとしないこと
  • 途中で逃げること

 良いとか悪いとかはひとまず置いて、本音ベースで書き出します。やりたくないこと、嫌なこと、苦手なこと、関わりたくない人を丁寧に洗い出すことによって、「こういうのって、本当に嫌だよな」「こういうふうには、在りたくないな」と、心の底から実感します。

 人生の目標も大切かもしれませんが、「こういうふうには、ありたくないな」ということをしないだけでも、有意義な時間を過ごせるんじゃないかなぁ。

イヤなことならいっぱいあるゾ!

「やりたくないこと」から「自分にとって大切なこと」を見つける

 また、「こういうのって、本当に嫌だよな」を心の底から実感すると、同時に「本当は……」という気持ちが湧いてきます。

  • スケジュール管理や細かなお金の計算は苦手。でも本当は……○○が得意
  • 上からの物言い、マウントは苦手。でも本当は……○○がうれしい

 「本当は……」で生じる気持ちは、「やりたいこと、好きなこと、得意なこと、関わりたい人」と言ってもいいかもしれません。

 一度、ネガティブな方に思考や感情を思いっきり振ると、「○○すべき」「○○しなければならない」といった外部の情報による影響を受けずに、うそ偽りのないポジティブな「本当の気持ち」を見いだしやすくなるようです。

 それは、「私にとって大切なのは、こういうことだ」という、大切にしたい「在り方」でもあります。

 そこで、自分にとって「本当に大切なこと」を見いだすために、まず、過去に経験したあなたが苦手な人、嫌いな人を具体的に思い浮かべて、その人の振る舞いや要素を具体的に、できるだけ多く書き出してみるといいでしょう。

 その後で、「本当は……」という肯定的な気持ちを書き出します。

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