Microsoftは、Arm版Windowsアプリを簡単かつ効率的に作成できるように設計された開発者向けArmデバイス「Windows Dev Kit 2023」(Windows 開発キット 2023)を発売した。
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Microsoftは2022年10月24日(米国時間)、Arm版Windowsアプリケーションを簡単かつ効率的に作成できるよう設計された開発者向けデバイス「Windows Dev Kit 2023」(Windows 開発キット 2023)の発売を発表した。このデバイスは2022年5月開催の「Microsoft Build 2022」で「Project Volterra」として発表したものだ。
Windows Dev Kit 2023は現在、日本を含む8カ国で販売されている。開発者はコンパクトな1台のデバイスでArm向けWindowsアプリをビルド、実行、テストできる。
Qualcommの「Snapdragon 8cx Gen 3」コンピューティングプラットフォームを搭載し、Qualcomm Neural Processing SDKを利用するこのデバイスでは、同プラットフォームのNPU(Neural Processing Unit)ハードウェアによる高度なAI(人工知能)機能を活用し、優れたWindowsユーザー体験を容易に提供できる。
メモリは32GB、ストレージは512GB(高速NVMe対応)、外部端子はUSB-A×3、USB-C×2、Mini-Display Port(HBR2対応)、イーサネットポートで、Wi-Fi 6とBluetooth 5.1の無線機能も備える。OSは「Windows 11 Pro」を搭載する。本体サイズは196(幅)×152(奥行き)×27.6(高さ)ミリだ。
Microsoftは開発者の生産性を高めるため、Armネイティブアプリのための包括的なネイティブツールチェーンの構築を進めている。
以下のプレビュー版をリリース済みであり、これらの多くは2022年内に一般提供が開始される。
また、以下が利用可能だ。
Microsoftは、より高いネイティブパフォーマンスを提供するため、自社の「Microsoft Teams」「Microsoft 365」「Microsoft Edge」「Microsoft Defender for Endpoint」(MDE)、「Microsoft OneDrive」といったアプリをArmに移植している。
さらに、アプリをArmに移植してArm版Windowsのネイティブサポートを提供するサードパーティーISV(独立系ソフトウェアベンダー)のエコシステムも拡大している。
これらのベンダーが手掛ける分野は、クリエイティビティ&コラボレーション(Adobe、Zoomなど)、印刷(HPなど)、セキュリティ(Crowdstrike、Panda Security、ESET、Sophosなど)、VPN(Palo Alto Networks、Cisco Systems、F5 Networks、Ivanti、NetMotionなど)、ベンチマーキング(UL Benchmarksなど)だ。
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