Microsoftは、「Visual Studio Code」向けPython拡張機能の「February 2023」リリースを公開した。Python、Pylance、Jupyterサポートが強化されている。
この記事は会員限定です。会員登録(無料)すると全てご覧いただけます。
Microsoftは2023年2月3日(米国時間)、コードエディタ「Visual Studio Code」(以下、VS Code)向けPython拡張機能の「February 2023」リリースを公開したと発表した。
Python拡張機能をインストールすると、Pylance、Jupyter、isortの各拡張機能もインストールされる。これらの拡張機能における最新リリースの主な新機能は以下の通り。
condaや仮想環境が既にアクティベートされているターミナルからVS Codeを起動した場合、VS Codeは、アクティベートされている環境を検出するようになった。環境の種類に応じて、VS Codeは環境自体を自動選択するか、またはユーザーに、提示された環境を選択するかどうかを尋ねる。この機能は、手動での選択を要求せず、環境を自動選択することで、ユーザーのワークフローを改善することを目的としている。
これまでは、ユーザーが「Python: Create Environment」コマンドで環境を作成すると、このコマンドは、一般的な要件ファイルと依存関係ファイルを検索し、それらを自動的に環境にロードしていた。Python: Create Environmentコマンドは、新たにワークスペースフォルダ内の要件ファイルを検出するようになり、ユーザーは任意の数の要件を選択し、クイックピックでインストールできるようになった。
また、Python拡張機能は、pyproject.tomlファイルの[project.optional-dependencies]テーブルで提供されるオプションの依存関係を検出し、読み取る。さらに、「pip install --editable .」コマンドを使用して、選択されたオプションの依存関係をインストールする。これは、Python.Create Environmentコマンドにクイックピックとして統合されている。
Pylanceのプレリリースバージョンでpytestのフィクスチャとパラメーター化がサポートされた。このアップデートには、pytestを使用して明確かつ簡潔で、理解しやすいテストの作成と保守を、効率的かつ効果的に行うのに役立つ機能が含まれている。
例えば、定義に移動し、全てのレファレンスを検索できるようになったため、より便利にテストをナビゲートし、読み進めることができる。この機能により、シンボルの名前変更(F2)による素早い更新も可能になった。
Pylanceはpytestのフィクスチャやパラメーター化された引数の補完機能を提供するようになり、テストがより効率的に記述できるようになった。
pytestフィクスチャのパラメーターに型ヒントを追加すると、テストの可読性を高め、問題になる前にエラーをキャッチできる。Pylanceは、このプロセスを支援する2つの機能を提供するようになっった。具体的には、コードアクションをトリガーし(macOSでは[Cmd]+[.]、Windows/Linuxでは[Ctrl]+[.])、pytestパラメーターの型を注釈できるようになった。また、「"python.analysis.inlayHints.pytestParameters"」設定により、インレイヒントを有効にできるようになった。ヒントは、ダブルクリックするだけでコードに挿入できる。
またPylanceは、デコレータに提供されたパラメーター値に基づいて、パラメーター化されたpytest引数の型を推測する。
「"notebook.kernelPicker.type"」を「"mru"」に設定することで、MRU(直近に使われた:Most Recently Used)カーネルピッカーを有効にできるようになった。使用されていないカーネルは、「Select Another Kernel…(別のカーネルを選択...)」というセカンダリーピッカーに移動される。このピッカーは、最新のJupyter拡張とPython拡張がインストールされている場合、全てのカーネルをソース別にグループ化する(「Jupyter Kernel」「Python Environment」など)。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.