【Excel】また印刷で文字が切れた……、でも慌てない「改ページ」などの定番調整テクニックTech TIPS

Excelで表を印刷する際、想定したところと異なる位置で改ページされてしまうことがある。これを改ページの位置を移動したり、挿入したりすることで、任意の位置で改ページさせることが可能だ。その方法を紹介する。

» 2023年03月31日 05時00分 公開
[小林章彦デジタルアドバンテージ]

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対象:Excel 2013/2016/2019/2021/365


シート内で改ページを移動したり、挿入したりして1ページに印刷できる範囲を変更する シート内で改ページを移動したり、挿入したりして1ページに印刷できる範囲を変更する
Excelで表を印刷する際、想定したところと異なる位置でページが分かれてしまうことがある。ページ内に印刷したい列を含めるには、改ページ位置を変更したり、挿入したりすればよい。その方法を紹介しよう。なお画面の表データは、「テストデータ・ジェネレータ」を使って作成されたダミーの住所録である。

 「Microsoft Excel(エクセル)」で作成した表を印刷する際、想定したところと異なる位置でページが分かれてしまって困ったことはないだろうか。Excelでは、印刷する用紙のサイズによって、自動的に改ページを挿入して、ページを分けて印刷を行うため、思ったところと異なる位置で改ページされてしまうことがある。

 そこで、見やすい位置で改ページをするため、改ページ位置を挿入したり、移動したりする方法を紹介しよう。なお、改ページ位置は、印刷するデバイスによって変わってしまうことがあるので、[ファイル]−[印刷]の「プリンター」欄で事前に印刷するデバイスを選択し、用紙サイズを設定しておくとよい。

事前にプリンタや用紙サイズを設定しておく 事前にプリンタや用紙サイズを設定しておく
プリンタや用紙サイズを後から変更すると、せっかく設定した改ページ位置の意味がなくなってしまうので注意したい。事前にプリンタや用紙サイズを設定しておこう。それには、[ファイル]タブの[印刷]画面を開き、「プリンター」欄でプリンタを選択、用紙サイズも印刷する用紙に合わせて選択する。

改ページを移動して1ページで印刷できる範囲を変更する

 どの位置で改ページが行われるかを確認しよう。それには、印刷するシートを開いた状態で、[表示]タブの[ブックの表示]グループにある[改ページプレビュー]を選択する。改ページプレビューでは、Excelによって自動的に設定された改ページが破線で表示される。

 この破線の位置を見ることで、どこで改ページが実行されるか確認できる。

余白やヘッダー/フッターを調整する

 1ページで印刷したいのに、途中の列や行で改ページが行われてしまう場合、余白やヘッダー/フッターの幅を調整することで、1ページに収められる可能性がある。

 それには、[ページレイアウト]タブの[ページ設定]グループにある[余白]をクリックし、メニューで[狭い]を選択してみるとよい。余白が狭くなって印刷領域が増えることから、1ページに収められる可能性がある。

余白を狭くする(1) 余白を狭くする(1)
[ファイル]タブの[印刷]画面で印刷結果(プレビュー)が確認できる。これは[Ctrl]+[P]キーでも呼び出せる。
余白を狭くする(2) 余白を狭くする(2)
[ページレイアウト]タブの[余白]をクリックし、[狭い]を選択すると、余白を狭くできる。さらに狭くするなどしたい場合は、[ユーザー設定の余白]を選択すると、余白の幅などを設定できる。
余白を狭くする(3) 余白を狭くする(3)
余白を狭くすることで、印刷できる範囲が広くなった。

 さらに余白を狭めたり、ヘッダー/フッターをなくしたりするには、[余白]の[ユーザー設定の余白]を選択し、[ページ設定]ダイアログの[余白]タブで余白の幅を狭めたり、[ヘッダー/フッター]タブでヘッダーとフッターのそれぞれで「(指定しない)」を選択して印刷しない設定にしたりすればよい。

余白やヘッダー/フッターを調整する(1) 余白やヘッダー/フッターを調整する(1)
[余白]−[ユーザー設定の余白]を選択すると[ページ設定]ダイアログが開く。[余白]タブを開き、「上」「下」「右」「左」の値を小さくすると、余白を狭めることができる。
余白やヘッダー/フッターを調整する(2) 余白やヘッダー/フッターを調整する(2)
[ヘッダー/フッター]タブを開き、「ヘッダー」と「フッター」欄をそれぞれで「(指定しない)」にすれば、ヘッダーとフッターを印刷しない設定にして、上下の余白を少なくできる。

フォントサイズやセルの幅を調整する

 余白などを調整しても1ページに収まらないような場合、セル幅をセル内の文字列が隠れないギリギリまで狭めたり、フォントサイズを小さくしたりするとよい。フォントサイズはあまり小さくしすぎてしまうと読めなくなるので、[ファイル]−[印刷]で表示される印刷プレビューで確認するなどして調整するとよい。

フォントサイズやセルの幅を調整する(1) フォントサイズやセルの幅を調整する(1)
住所などのように長い文字列の場合、フォントサイズを小さくすることでセル幅を狭くできる。フォントサイズを小さくしたら、文字列に合わせてセル幅を狭めればよい。
フォントサイズやセルの幅を調整する(2) フォントサイズやセルの幅を調整する(2)
フォントサイズを小さくしたことで、印刷できる列が増える。

手動で改ページの位置を変更する

 どうしても1ページに収めたいのであれば、手動で改ページの位置を調整するという方法もある。[表示]タブの[ブックの表示]グループで[改ページプレビュー]を選択し、点線で表示された改ページの位置にマウスポインターを重ね、ポインターが[←→]になったら、ポインターをドラッグして、改ページ位置を調整すればよい。

 ただし、改ページ位置を広げると、Excelが自動的に印刷されるフォントサイズを小さく調整して1ページに収めるため、文字が小さくなる点に注意してほしい。

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