チェック・ポイント・ソフトウェア・テクノロジーズは「生成系AI『ChatGPT』との関連を偽装した悪意あるサイトを通じてマルウェアの配布が急増している」と注意喚起している。
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チェック・ポイント・ソフトウェア・テクノロジーズは2023年5月15日、同社の脅威インテリジェンス部門であるCheck Point Research(CPR)が「生成系AI『ChatGPT』との関連を偽装した悪意あるサイトを通じてマルウェアの配布が急増していることを確認した」と発表した。
CPRが確認したのは、ChatGPTのWebサイトになりすましてユーザーを誘い込み、悪意あるファイルのダウンロードや、機密情報の開示を促す意図を持つ攻撃だ。過去数カ月間で攻撃件数が増加しており、2023年初頭から4月末までの間に、ChatGPTや、その開発元であるOpenAIに関連して1万3296件のドメインが新たに作成され、そのうち4%が「悪意がある(もしくは悪意の疑いがある)」ドメインだった。また、悪意あるChatGPT関連偽装サイトへのアクセス数については数万回にも及んでいるという。
類似ドメインや偽ドメインの使用は、フィッシング詐欺で最もよく用いられる手法だ。例えば、「boss@company.com」というメールアドレスの代わりに「boss@cornpany.com」というアドレスを使う(「m」が「rとn」に置き換えられている)など、一見、正規や信頼性の高いドメインに見えるよう作られていることが特徴だ。
こうしたドメインから送られてくるメールのリンクをクリックしてしまうと、悪意あるWebサイトにリダイレクトされ、さらなる攻撃にさらされる危険性がある。実際にCPRが確認した悪質なWebサイトのドメインは「chat-gpt-pc.online」「chat-gpt-online-pc.com」「chatgpt4beta.com」などがある。
チェック・ポイント・ソフトウェア・テクノロジーズは、フィッシング攻撃が疑われる場合に注意すべき4つのポイントを挙げている。
この他、同社は特にリンクをクリックする際に「そのWebサイト内の言葉遣いやスペル、コンテンツに十分注意を払い、スペルミスや、ファイルのダウンロードを要求するコンテンツなどに注意すべきだ」と指摘している。
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