身代金を支払うことはサイバー攻撃者を育てることにつながる WithSecure脅威アクターが攻撃をアウトソースする時代に

WithSecureは、サイバー犯罪に関する調査レポートを発表した。サイバー攻撃はプロ化の傾向にあり、低いスキルや少ないリソースしか持たない脅威アクターでも、企業や団体を攻撃するための専門知識とリソースを利用しやすくなっているという。

» 2023年05月29日 08時00分 公開
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 WithSecureは2023年5月26日、サイバー犯罪に関する調査レポートを発表した。これは2022年1月〜2022年12月に観測したサイバー攻撃についてまとめたもの。それによると、サイバー犯罪グループが専門的なサービスを開発し、それらを互いに提供し合っていることが明らかになったという。

スキルが低い脅威アクターでも大規模な攻撃が可能に

 WithSecureによると、最近のランサムウェアは「多重脅迫型」が主流になっているという。多重脅迫とは、企業のデータを暗号化し、利用できなくした上で、企業の非公開データを搾取して「金を払わなければデータは復号しないし、外部に公開する」と被害者に身代金の支払いを促すといった攻撃方法だ。

 多重脅迫型ランサムウェアグループによる3000件以上のデータ漏えいをWithSecureが分析したところ、最も被害が多かった国は米国(51%)。次いで、カナダ(7%)、英国(6%)、ドイツ(5%)、フランス(3%)、オーストラリア(3%)だった。

画像 多重脅迫型ランサムウェアの攻撃対象国(提供:WithSecure

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