数学が苦手だった、だからITの道に進んだGo AbekawaのGo Global!〜Theint Kaythi San(前)(1/2 ページ)

グローバルに活躍するエンジニアを紹介する本連載。今回はSGシステムでシステム開発を担当する、Theint Kaythi San(ティン・ケイティー・サン)さんにお話を伺う。どちらかといえば内向的だったティンさんが「自分から行動しなきゃ楽しめない」と考え方を変えた、留学先での出来事とは。

» 2023年07月25日 05時00分 公開

 国境を越えて活躍するエンジニアにお話を伺う「Go Global!」シリーズ。今回はSGシステムでシステム開発を担う、Theint Kaythi San(ティン・ケイティー・サン)さんにお話を伺った。現在エンジニアとして活躍するティンさんだが、学校に通っているころは数学が苦手だった。そんなティンさんはどのようにしてITへの道を歩み始めたのか。

 聞き手は、アップルやディズニーなどの外資系企業でマーケティングを担当し、グローバルでのビジネス展開に深い知見を持つ阿部川“Go”久広。

内向的な女の子

阿部川 “Go”久広(以降、阿部川) お生まれはミャンマーですね。「ミャンマーって、どんなところですか」と聞かれたら、どんな説明になりますか。

Theint Kaythi San(ティン・ケイティー・サン、以降、ティンさん) 東南アジアにある多民族が存在する国ですかね。面積が日本の1.8倍ぐらいあるちょっとだけ大きな国です。昔はビルマという名前で知られていました。

阿部川 『ビルマの竪琴』という有名な小説があり、映画化もされています。

ティンさん 私も日本語を勉強しているときに2、3回読みました。

阿部川 ミャンマーのどちらで、生まれたのですか。

ティンさん ヤンゴンです。今は旧首都ですが、ビジネスなどが集まっているので、まだ首都のようににぎわっています。

阿部川 小さいときはどんなお子さんでしたか。

ティンさん どちらかといえば内向的でした。学校の友達も少なかったですね。3人兄弟で年が近かったので、兄弟で遊ぶ時間が多かったです。母が兄弟3人それぞれに人形を買ってくれていたので、着せ替えなどをして遊びました。

画像 小さいころのティンさん。『ビルマの竪琴』(映画版)のイメージ通りでびっくりです

 住まいが母の職場の社宅のような場所でしたので、周りに母の同僚の子どもが多かったです。昼間は家の中で兄弟と遊び、夕方だけ外に出て“お隣さん”と遊ぶというパターンが多かったですね。両親とも忙しくて家にいないときも多かったので夏休みなど長期の休みになると、兄弟3人でおばあちゃんのうちに、住まわせてもらうこともありました。

阿部川 先ほど内向的というお話がありましたが、本を読んだり、勉強したりするのが好きだったんでしょうか。

ティンさん そうですね、本はかなり読みました。音楽系や小説が多かったです。母は教師で、学校で教えているピアノやギターの本をたまに持ち帰ってきたので、よく読みました。

英語と日本語、韓国語もいけます

阿部川 ミャンマーの学校の制度は日本と似ているんでしょうか。

ティンさん 「小、中、高」というシステムは日本と同じです。年数はちょっと違って小学校は5年、中学校は4年、高校は2年です。合計すると日本は12年、ミャンマーは11年になりますね。

阿部川 中学校、高校のころはどんな教科が好きでしたか。

ティンさん 理学とかフィジカル系の目に見えるものを勉強するのが好きでした。1番苦手なのは数学だったかな。

阿部川 苦手だった理由は何でしょうか。

画像 阿部川 “Go”久広

ティンさん うーん、あえていうなら自信がなかったんです。性格的なものかもしれませんが、自分が計算して出した答えを「正しい」と言い切ることに抵抗があったんですよね。もちろん勉強はしているんですけど、正しいかどうか不安になってどんどん苦手になっちゃいました。

阿部川 なるほど、では得意な科目は何でしたか。

ティンさん 得意な科目は英語です。もともと好きでしたし、言語に関するものが全般的に好きでした。


編集中村 編集 中村

 式も合っているし、検算しても答えは変わらないのに何かミスをしているんじゃないかと不安になってしまう。小学校や中学校のころを思い出すと、身に覚えがある話です。私も数学より国語が好きでした。ちなみにその理由は「導き出さなくても問題の中から答えを探せるから」でした。


阿部川 現在は日本語と韓国語も話せますよね。そのころ習得したのですか。

ティンさん 高校までは英語だけですね。韓国語は大学に入ってからです。韓国のドラマを観たり、音楽を聞いたりすることが好きで、友達の知り合いに韓国語を教えてくれる先生がいたので、楽しみ半分と実際に会話したい気持ち半分で勉強しました。

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