サイバートラストがCentOSを小規模に利用しているユーザー向けに、延長サポートサービスを発表した。後継OS選びが難しくなっている状況で、安全にCentOSを使える環境を提供するという。
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「CentOS Linux(以下、CentOS)」の新たな延長サポートサービスを、サイバートラストが2023年8月22日に発表した。
日本で人気が高いCentOSだが、開発は終了している。「CentOS Linux 7」は2024年6月30日にサポート終了(EOL)を迎え、その後はセキュリティパッチやアップデートが提供されなくなる。そこでユーザーにとっては、Red Hatが勧めるRed Hat Enterprise Linux(RHEL)に移行するのか、それ以外のLinuxに移行するならどのOSを選ぶかが課題となっている。
代替OSの選択は、Red Hatが2023年6月に発表したRHELのリリース方針によってクローンOSの行方が不透明化し、難しさが増している。一方、2024年7月以降もCentOSを使い続ける場合、セキュリティをどう担保するかが問題だ。
新サービス「CentOS延長サポートLITE」は、CentOSを安全に使い続けたいユーザーに向けたものという。「CentOSをできる限り長く使いたい、あるいは代替OSへの移行までの時間稼ぎをしたい」というユーザーに適していると同社は説明する。
実はサイバートラストは、大規模にCentOSを利用している組織に向けた延長サポートサービスを既に提供している。今回発表したのは、小規模利用ユーザーのためのサービスパッケージ。主にEOL後のOS利用で重大な問題となる、脆弱(ぜいじゃく)性対応に焦点を当てている。
CentOS延長サービスLITEでは、TuxCareと提携してライブパッチサービスを提供する。これによりセキュリティパッチの適用を自動化できる。価格体系は大規模ユーザー向けのサービスと異なり、1台単位となっている。1インシデントの日本語によるテクニカルサポートも付属している。
サービス期間は、CentOS Linux 7については2028年6月まで。「CentOS Linux 6」「CentOS Linux 8」を対象としたプランもあり、それぞれ2024年11月、2026年1月までをサービス期間としている。
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