Omdiaは、企業のIT動向を調べた年次調査結果を公開した。企業ITに割り当てられる予算が2022年には62%だったところ、2023年の調査では74%に増加したことが分かった。
この記事は会員限定です。会員登録(無料)すると全てご覧いただけます。
Omdiaは2023年11月28日(米国時間)、企業のIT動向を調べた年次調査「IT Enterprise Insights」の結果を公開した。これによると、企業ITに割り当てられる予算が2022年には62%だったところ今回(2023年)の調査では74%に増加したことが分かった。Omdiaは「ITが企業にとって価値をもたらす主要な推進要因の一つとなっている」と述べている。
この調査は、56カ国、16の業界セクターで6875人のIT上級幹部に組織の投資計画と優先事項についてインタビューした結果をまとめたものだ。
企業がビジネスの最優先事項としているのは「業務効率の向上」だった。ITの最優先事項は「セキュリティ」「アイデンティティ」「プライバシーの管理」だった。
生成AIの開発は飛躍的に進んでいるものの、多くの業界ではエンタープライズテクノロジーの優先順位と支出には、生成AIは大きな変化を起していないことが分かった。一方でOmdiaは「企業が生成AIソリューションを評価および開発段階から運用環境に移行するにつれて、この状況は急速に変化する」と予想している。
「全ての企業がIT企業であるという言葉は、かつてないレベルで真実といえる」と、Omdiaのエンタープライズテクノロジーリサーチディレクターのセム・ヌルカン氏は述べている。「主にビジネスを継続する原動力として見られていた情報通信技術が、組織に付加価値を生み出し、人材を引きつけて維持するための重要な源泉となるための変化が顕著に見られる」
ヌルカン氏はさらに、「ビジネス上の課題、IT投資の優先順位と目的、業界や市場全体にわたる予算の変化を理解することが非常に重要だ」と述べている。
OmdiaのIT Enterprise Insights調査は、ITサプライヤーが顧客の変化するニーズを理解し、自社の戦略が顧客のニーズと一致していることを確認するのに役立つ。この調査を実施するために、Omdiaは56カ国、16の業界セクターにわたる6500人を超えるIT上級幹部に組織の投資計画と優先事項についてインタビューした。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.