ただ、ここまで自分の状況を言語化してみて、「全く楽しくないのか?」というと、「必ずしも、楽しくないわけではないな」という気もします。よく考えてみると、楽しいこともあります。
いま仕事で「楽しいと感じるとき」や「ありがたい」と感じること、自分で自分を「褒めたいと思うこと」を、あえてリストアップしてみると……。
これはあくまでもわたくしごとで、状況は人それぞれ違うとは思います。でも改めて、普段あまり意識していない、ほんのわずかでも「楽しいと感じるとき」や「ありがたいと感じること」「褒めたいと思うこと」をリストアップしてみると、案外「できているかも」「がんばっているかも」「悪くはないかも」とも感じます。
「仕事は楽しいか?」という問いに、「楽しい」と答えられる人も、「う〜ん」と言葉が詰まってしまう人もいると思います。「楽しいか?」と聞かれたら、100%の状態と比較するから、「う〜ん」となってしまうことも多いですよね。
100%の状態を目指すのは悪いことだとは思いません。だからといって、100%の状態でないことが悪いわけでもない。少しでも「楽しいこともある」と感じられたなら、それでいいのかも。
これは、僕の勝手なイメージですが、もし、「仕事が楽しい」に100%の状態があったとしたら、2割ぐらい「楽しいな」「うれしいな」「面白いな」と感じられることがあったら、「案外幸せ」というか。
「常に楽しい」わけではないけれど、時々「今日はうまくいったな」「今日はがんばったな」「○○をしているときは楽しいな」と思うこと、あるじゃないですか。
ほんの少しでもいいから「いま、楽しい、うれしい、面白い、自分を褒めたいと思うことは何かな?」――時々そんなことを考えて「悪くないかも」と思えたら、案外幸せなのかもしれません。
しごとのみらい理事長 竹内義晴
「仕事」の中で起こる問題を、コミュニケーションとコミュニティーの力で解決するコミュニケーショントレーナー。企業研修や、コミュニケーション心理学のトレーニングを行う他、ビジネスパーソンのコーチング、カウンセリングに従事している。
著書「Z世代・さとり世代の上司になったら読む本 引っ張ってもついてこない時代の「個性」に寄り添うマネジメント(翔泳社)」「感情スイッチを切りかえれば、すべての仕事がうまくいく。(すばる舎)」「うまく伝わらない人のためのコミュニケーション改善マニュアル(秀和システム)」「職場がツライを変える会話のチカラ(こう書房)」「イラッとしたときのあたまとこころの整理術(ベストブック)」「『じぶん設計図』で人生を思いのままにデザインする。(秀和システム)」など。
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