インターネットには「ゼネラリストは時代遅れ」という記事がたくさんあります。本当にそうでしょうか?
前回書いたように、スペシャリストだけでは、世の中は回りません。今後、ジョブ型採用で人材の専門特化が進んでいくかもしれませんが、同時にバランスを取れる人も必要となります。その役割を担うのがゼネラリストです。
仕事はいろいろなスキルやポジションの人がいて、初めて成立します。立場が違えば意見の対立が起こり、無駄が増えたり、スピード感を損ねたり、間違った結果になったりすることもあり得ます。
そういう事態を避けるためには、皆の意見を聞いて誰もが納得できる調整をできる人が必要です。調整には、単なる「Yes/No」ではなく、さまざまな意見や提案を取捨選択し、説得力のある説明をする必要があります。それを担うのが、広範な知識やスキルを持ったゼネラリストなのです。
専門特化が進んでいくジョブ型の世の中だからこそ、調整役であるゼネラリストが必要となるのです。
私は仕事をする上で最も大切な要素は、「情報」だと考えています。
正確で新鮮な情報がなければ、正しい判断やアクションができません。また、情報について自分の考えをまとめ、アクションに結び付けることが、成長を支える力になります。
だからこそ、ゼネラリストを目指すなら、分野を限定せず広い範囲の情報に触れることが必要なのです。
ただし、情報源としてコラムやコメントなど他人の意見が少しでも入っているものに触れるときは、すぐに受け入れるのではなく、「自分の意見」と比較して判断してください。
どんな意見にも背景があり、その背景を理解することが大切です。その上で、全て肯定したり否定したりするのではなく、良いものだったり参考にすべき考えは取り入れ、必要のないことは除外しましょう。その判断のためにも広範な知識やスキルが必要なのです。
ゼネラリストたるもの、「どんな意見であっても相手の意見をいったん受け止める」ことも、大切です。
なぜなら、仕事はいろいろな人の意見や思惑でできているからです。そういう人たちをまとめていくことも、ゼネラリストに求められています。
ゼネラリストには、「相手を理解する」能力も必要です。
仕事をする上で一番楽なのは、自然と周りの人々がサポートしてくれる状況です。そういう状況をうまく作るコツは、「この人のためなら一肌脱ぐか」と思ってもらえることです。
そのためには、日頃から周りをサポートして「貸し」をたくさん作っておきましょう。困ったときにサポートしてくれる人がたくさんいれば、どんな困難も乗り越えられるはずです。
日頃の関係は、いろいろな場面で影響が出ます。自分の知識やスキルを出し惜しみせず、周りと良い関係を築いてくださいね
3回の連載を通して、エンジニアのHPを爆上げするために考えてほしいことをお伝えしてきました。しかし、この連載を読んだだけでは、スペシャリストにもゼネラリストにもなれません。
何者かになるためには、ここに書かれていることを自分の頭でしっかり考えること。そして考えたことを実行に移すことです。考えているだけでは世界は変わらないし、やっていないのと同じです。まずはやってみるというチャレンジ精神を忘れないでください。
スペシャリストやゼネラリストを目指さない人にも取り組み姿勢や考え方は必要です。評価されたり、昇進したりする人としない人の差は案外小さいものです。まずは、取り組み姿勢や考え方を少しだけ変えてみてください。新しい自分に出会えるかもしれませんよ。
今日と違う自分に会うために、ぜひお試しください。
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