やりとりは1往復半で終わらせよう:ビジネスマナー研修<メール編:返信>(1)
「短く」「分かりやすく」「見やすい」ビジネスメールを書くための17のコツを、サンプルと共に紹介します。
※この連載は「メール文章力の基本」(藤田英時著)の第1章を、著者と出版社の許可の下、一部修正して転載するものです。
効率の良いメールのやりとりは、「メールを出す」→「相手から返事が来る」→「それに対して返事をして終わる」です。「自分→相手→自分」の「1往復半」を心掛けましょう。
メールは「1往復半」で終わると効率的
打ち合わせの日時を決める場合を考えてみましょう。
1 自分|この点について打ち合わせしたいと思います。
2 相手|打ち合わせの日時はどうしましょう?
3 自分|14日か15日はいかがですか?
4 相手|あいにく14日と15日は都合がつきません。
これでは決定するのに何度もメールのやりとりをしなければなりません。次のように書くと「1往復半」で終わり、効率的です。
1 自分|打ち合わせの日時ですが、次にいくつか候補を挙げます。ご都合の良い日時をお知らせいただければ幸いです。
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- 9月16日(火) 午前10時から
- 9月17日(水) 午後2時から
- 9月19日(金) 午後3時から
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2 相手|それでは次の時間でお願い致します。
> ・9月19日(金) 午後3時から
3 自分|早速のご返事ありがとうございました。
> それでは次の時間でお願い致します。
>> ・9月17日(金) 午後3時から
承知しました。午後3時にお待ちしております。
相手から打ち合わせの提案があった場合にも、同じように1往復半を心掛けましょう。
1 相手|来週の都合の良い時間をお知らせください。
2 自分|次の候補のうちでしたら、いつでも構いません。
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- 9月14日(火) 午前10時から
- 9月15日(水) 午後2時から
- 9月17日(金) 午後3時から
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ご都合の良い日時で決定していただいて結構です。
3 相手|それでは下記の日時でお願い致します。
> ・9月17日(金) 午後3時から
「ご都合の良い日時で決定していただいて結構です。」というように書いておくと、相手から返信がきた段階で日時が決まります。
- メール送信、その前に?
- メールの返信に部分引用を用いるのはマナー違反?
- 相手によって変えてもよいのは?
- 「取り急ぎ、お礼まで」は失礼か?
- 結論と理由は、どちらを先に書けば良いのか?
- メールの目的は、最初に書くべきか?
- メール冒頭の「お世話になっております」は必要か?
- 「鈴木課長様」「課長 鈴木太郎様」「課長殿」――正しい宛名の書き方は?
- メール文の正しい「起承転結」とは?
- ローマ字表記の送信者はスパムっぽい?
- 同じ相手に違う用件でメールするときの件名の付け方
- Re:はReplyの略ではない――返信メールの件名は変更してもいいのか?
- 用件が2つあるときは「など」や「他(ほか)」でまとめない
- 「お願い」だけでは伝わらない
- メールの返信は何時間以内に送るべき?
- 視点は「あなた」で伝えよう
- やりとりは1往復半で終わらせよう
書籍紹介
藤田英時著
日本実業出版社 1300円(税別)
仕事のできる人がやっている「短く」「分かりやすく」「見やすい」メールが書ける77のルールを「良い文例・悪い文例」を対比する構成で紹介する。
藤田英時
コンピューター、インターネット、英語を得意とするジャーナリスト、ライター。米国ベイラー大学でコミュニケーションを専攻後、西南学院大学文学部外国語学科英語専攻卒業。翻訳出版、書籍編集・執筆、マニュアル制作、プログラム開発、技術サポート、大学で情報処理の指導など、幅広く活躍中。
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