特集 最適ネットワーク機器選択術 −効果的なIT投資のための第一歩− デジタルアドバンテージ |
IT革命と言われる今、ASP(Application Service Provider)やEC(Electric Commerce:電子商取引)、ERP(Enterprise Resource Planning)など、いずれも情報システムの応用に注目が集まっている。これは当然のことだが、しかし、それを足元で支えるのはコンピュータ ネットワークであることを忘れてはいけない。IT革命が進めば、企業における多くの業務がコンピュータ ネットワーク上で処理されるようになる。ネットワークが効率よく、安全にデータを処理できなければ、企業の生産性に大きな影響が及んでしまうだろう。また、IT化が進むことによって、企業の変革スピードにますます拍車がかかるようになる。これからのコンピュータ ネットワークは、こうしたニーズにもフレキシブルに対応できるものでなければならない。
ネットワーク機器の高速化、高機能化、低価格化は現在もなお衰えることなく続いている。しかし、高速・高機能な機器を調達すればそれでよいということではない。ネットワークとは、言ってみれば水道管のようなものであり、適切な管を太くしないかぎり、末端の管をいくら変えても流量は変わらないからだ。いくら高速・高機能な機器を購入したとしても、ネットワークが何たるかをきちんと理解して、それらの機器が持つポテンシャルを十分に引き出せなければ、せっかくの機能も宝の持ち腐れになる。そればかりか、場合によってはネットワークが機能しなくなるといった事態を招く可能性もある。ネットワーク管理者は、ネットワーク機器の特性などを正しく把握し、それらを適材適所に配置できなければならない。
そこで本稿では、コンピュータ ネットワークを理解するための基本中の基本であるイーサネットの学習から始め、コンピュータ ネットワークの基礎を学びながら、主に小〜中規模LAN向けの正しいネットワーク機器選びの目を養うことにする。もちろん、スイッチやルータ、ギガビット イーサネット、無線LANなど、最新の話題も適宜紹介していく。効果的なIT投資のための第一歩として役立てていただきたい。
INDEX | |||
[特集]最適ネットワーク機器選択術 | |||
1. | イントロダクション | ||
2. | イーサネットの基礎の基礎 | ||
2-1. | イーサネットの基本はCSMA/CD方式にある | ||
コラム:IEEE802の各種規格 | |||
2-2. | イーサネットのフレーム形式とコリジョン ドメイン | ||
2-3. | 現在の主流、100BASE-TXを知る | ||
コラム:10BASE/100BASE以外のLAN規格 | |||
3. | |||
3-1. | デスクトップPCには100BASE-TX PCIカードが最適 | ||
コラム:できれば避けたいISAイーサネット カード | |||
3-2. | 一般的な100BASE-TX PCIカードの選択ポイント | ||
3-3. | 100BASE-TX PCIカードの付加機能をチェックする | ||
コラム: イーサネット カードにおけるサーバ用とクライアント用の違い | |||
3-4. | ノートPC用にはPCカードから選ぶ | ||
3-5. | 100BASE-TX CardBusか、10BASE-T 16bit PCカードか? | ||
3-6. | PCカードならケーブルの接続方式がポイント | ||
3-7. | イーサネット ケーブル直結方式は便利か? | ||
コラム:USBによるイーサネット接続 | |||
3-8. | デバイス ドライバは重要な選択ポイント | ||
3-9. | もう1つのソフトウェア サポート − ユーティリティ | ||
コラム:Linuxのためのイーサネット カード選び | |||
4. | |||
4-1. | ハブ/スイッチの種類と機能 | ||
4-2. | ハブ/スイッチ選択の基礎知識 | ||
コラム:そのほかのネットワーク機器 | |||
4-3. | ハブ/スイッチ選択のポイント | ||
「PC Insiderの特集」 |
- Intelと互換プロセッサとの戦いの歴史を振り返る (2017/6/28)
Intelのx86が誕生して約40年たつという。x86プロセッサは、互換プロセッサとの戦いでもあった。その歴史を簡単に振り返ってみよう - 第204回 人工知能がFPGAに恋する理由 (2017/5/25)
最近、人工知能(AI)のアクセラレータとしてFPGAを活用する動きがある。なぜCPUやGPUに加えて、FPGAが人工知能に活用されるのだろうか。その理由は? - IoT実用化への号砲は鳴った (2017/4/27)
スタートの号砲が鳴ったようだ。多くのベンダーからIoTを使った実証実験の発表が相次いでいる。あと半年もすれば、実用化へのゴールも見えてくるのだろうか? - スパコンの新しい潮流は人工知能にあり? (2017/3/29)
スパコン関連の発表が続いている。多くが「人工知能」をターゲットにしているようだ。人工知能向けのスパコンとはどのようなものなのか、最近の発表から見ていこう
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