キャリアビジョンを「かたち」にする「行動」の第一歩として、今回は“自分情報を集め整理する”ということをしてみる。そしてそれを“今”にどのように生かすのか。キャリアビジョン実現へのルートを短距離にするための活用方法をご案内しよう。
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「自分のことは自分が一番よく知っている」。本当でしょうか?
最近、就職活動に際しては、“自分を知る”ということの大切さが語られ、就職本や情報誌でこの言葉を目にすることも多く、実際、就職活動のサポートでもこのことに多くの時間がかけられています。しかしいまの自分・過去の自分にかかわらず、自分自身と向き合い、それを掘り起こしていく過程は思いのほかつらいことであったり、なかなかハードルの高い作業だと思います。
自分探しとは、
こうしたことを切り口として、そのそれぞれを自分情報として整理していくことなのですが、この過程が皆さんの戦力となるようなステップをご紹介したいと思っています。客観的なアセスメントや他者からの視点、また作業の過程で見えてきたものやその結果で、どこの誰とも同じではない“自分”が見えてくるでしょう。
前回「キャリアとキャリアビジョンを考える」は、過去に心が動いたシーンに基づいて、自分の大切なもの、こだわり、捨てることのできないものを掘り出してみることをお勧めしました。これまで進んできた道にこそ、その過程でつかんできたたくさんのものが詰まっています。その過去の経験の中に宝さがしをしてみましょう。
以下のようなシートを用意しました。できるだけ多くの過去の自分に目を向けていただければと思います。何枚も書いてみましょう。
「経験の棚卸しシート」 | ||||||||||
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このシートを何枚も集めていくと、そこに共通しているものが見えてきます。例えば、あなたは「何にこだわって」「何を基準に」物事を判断しているのでしょうか。お金、人とのかかわり、人からの期待、自分自身の望み……。その「基準」がはっきりすれば、「何が」満たされれば満足感が得られるかが分かります。何を大切にし、仕事を通して何を求めているのか。それはあなたの「価値観」にほかなりません。
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