次に、作成したテーブルの内容を表示するPHPのコードを記述します。テーブルを作成した状態では、[Database Explorer]パースペクティブになっているので、[Aptana]パースペクティブへ変更します。[Aptana]パースペクティブに変更するには、Aptana Studioの右上にあるAptanaアイコンを選択するか、Aptana Studioのメニューの[Window]→[Open Perspective]→[Aptana]を選択します。
左のエクスプローラのプロジェクトのルートに「test.php」ファイルを作成し、下記コードを入力します。
<html> <head> <title>AptanaCloudのテストコード</title> </head> <body> <h1>AptanaCloud上でのSQLの実行例</h1> <table border="1"> <tr> <th>ID</th> <th>名前</th> <th>EMAIL</th> <th>住所</th> <th>電話番号</th> </tr> <?php if (!($db = mysql_connect("localhost", "okamototk", "toraneko"))) { die ; }; if (!(mysql_select_db("oka_test"))) { die ; }; $sql = "SELECT * FROM personal"; $res = mysql_query($sql, $db); while ($d = mysql_fetch_array($res)){ print "<tr><td>".$d["id"]."</td><td>".$d["name"]."</td><td>". $d["email"]."</td><td>".$d["address"]."</td><td>".$d["tel"]. "</td></tr>"; } ?> </table> </body> </html>
プロジェクトを右クリックし、[Synchronize]→[Synchronize]を選択してプロジェクト上のファイルとサイト上のファイルの同期を取ります。
アップロードが完了したら、「http://<サイト名>.aptanacloud.com/test.php」(ここでは、「http://oka-test.aptanacloud.com/test.php」)にアクセスすると、アップロードしたコードの実行結果が表示されます。
Aptana Cloudを利用すると、コードの作成とサイトへの反映をシームレスに行うことができます。
Aptana Cloudには、Subversionによるバージョン管理機能があります。このバージョン管理機能により、開発者は個別にバージョン管理用のSubversionサーバを用意しなくてもAptana Cloudのサイト上でソースコードを管理できるようになります。
バージョン管理を行うには、プロジェクトを右クリックし、[Team]→[Share Project]を選択します。
次に、Subversionのリポジトリの選択画面になるので、Aptana上のリポジトリを選択します。
Aptana Studioでは、EclipseでSubversionを利用するプラグインの1つであるSubclipseを採用しているので、後は通常のSubclipseと同じようにすればバージョン管理ができます。
今回は、Aptana Cloudを利用して、クラウド上でのアプリケーションの開発についてご紹介しました。
従来は、Webアプリケーションの開発には、マシンを用意して、OSをインストールして、ApacheやMySQLのミドルウェアを設定して……と、開発環境や、運用環境を用意するだけでそれなりに手間が掛かりました。Aptana Cloudを利用すれば、統合開発環境上から、簡単にWebサイトを作成したり、開発マシン上のプロジェクトとファイルの同期が取れたり、バージョン管理ができます。ミドルウェアのセットアップの時間も大幅に短縮できます。
ただし、データが米Aptana社のサーバ上にあるという点では、セキュリティに不安が残ります。基本的には、プロジェクトに参加していないユーザーはサイトにアクセスできないようになっていますが、Aptana Cloudの管理権限を持つ管理者にデータを見られないとも限りません。厳秘情報は置かないようにするか、暗号化して保存するなどの対策が必要となってきます。
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