スマートグリッドに関する海外の先進事例を紹介します。米国の電力会社Xcelenergy社が行っているコロラド州ボルダー(LOHASの聖地として有名な地域)では、“スマートグリッドシティ”という名のスマートメーターの実証実験が行われています。
この取り組みは、スマートグリッドにおける「新しい技術・システムの検証」「効果の検証」などを狙ったもので、まず限定した地域にスマートメーターを設置し運用試験をした後(フェイズI)、ボルダー地域の全需要家庭に展開する(フェイズII)という取り組みです。フェイズIIでは、電気自動車や分散電源(風力・太陽光など)をグリッドに接続することも始められています2007年の年末から開始され、現在フェイズIIの効果を測定しているところです。
この取り組みについては、米ABCニュースに報道されたときのビデオをWeb上で見ることができます。スマートグリッドについて興味のある方は、以下のWebサイトにアクセスして視聴なさってみてはいかがでしょうか。
ちなみに弊社は、このプロジェクトに中心的な役割でかかわっており、「プロジェクト管理」「データ管理・分析システムの構築・運用」を担当しています。
恐らく、スマートグリッドが拡大していく段階で、電力会社が提供するサービスの幅やわれわれの社会における役割が大きく変化し、電力会社のイメージは、 きっと“電力を供給する会社”から“生活全体の基盤となる会社”に変わるでしょう。また、スマートグリッドによる省エネの実現や地球環境にやさしい電源の普及など、地球環境の改善に対しても大きな貢献を果たすことになるのではないでしょうか。これからの電力会社のIT構築は、単に電力会社の経営を支えるというものだけではなく、社会の発展や地球環境に大きく貢献することにもつながる、大変取り組みがいがある仕事になるといえるでしょう。
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