――IT業界のトレンドで、興味があるものを教えてください。
Pasta-K Mozillaの研究者が作ったJavaScriptの「pdf.js」などですね。最近の「JavaScriptとHTMLでいろんなことをできるようにしよう」という風潮にも興味があります。HTML5の仕様策定などについて興味を持ち始めたので、調べています。
――では、IT業界“以外”で何か興味を持っていることはありますか。
Pasta-K 興味かどうかは分からないですが、アニメや漫画、Webアプリケーションなどを分析することが面白いです。「ここにはこういう人の流れがあって」「ここにはこういう心理があって」というような表面的に見えるものを分析するだけではなく、「この背景には何があるのか」といったことを考えることが好きですね。
――なるほど。「背景」というと、歴史的な事件の背景、「3億円事件」の真相などはどうですか。
Pasta-K ちょっと気になります(笑)。でも、事件の裏側というよりかは「Twitterはどういう発想からできたのか」という、クリエイターの心理が気になるんですよね。ものづくりに対してこの人はどんな思想を持っているのか、それがどういう結果を生み出したのか。実際にさまざまなものをつくっている人たちの考え方に、興味を持っています。
美術品なども時間があれば見に行きますが、たまたま自分の志向と合致したのがITやサブカルチャーだったんですね。面白そうなものがあれば、取りあえずいろいろ漁っています!
――今は高校3年生なのですよね。進路はどのように考えていますか。
Pasta-K まずは大学に行って、情報工学や基礎をしっかり学びたいです。
――ということは情報系の大学・学部を目指すのですね。
Pasta-K はい、情報系の学部を目指したいと思っています。ゆくゆくは、誰かに使ってもらえるアプリケーションをつくれるエンジニアになりたいです。人々の生活の助けになるソフトウェアをつくってみたいですね。
――プログラマやシステムエンジニア寄りですね。他にも情報系の職種はいろいろありますが、興味はありませんか? 例えばインストラクターとか……。
Pasta-K インストラクターには興味があります。京都クリエイティブワークショップで小・中学生に教えているせいでしょうか。自分だけが知識を持っているというだけではなく、それを生かして他の人が何かを得る“きっかけ”をつくれるようになりたいですね。
――最後に何か伝えたいメッセージはありますか。
Pasta-K (勉強会に参加したことがない人に対して)一度、勉強会に行きたいと思っているなら、興味が持てそうな勉強会を探して、とりあえず参加申し込みをしてほしいです。申し込むのが怖ければ、Twitterとかで関係者の近くで「参加したいなあ」といったことを、迷惑かけない程度に言ってみると何とかなるかもしれないです(笑)。
――確かに何とかなりそうですね(笑)。
Pasta-K やっぱり“怖い”ですよね。でも、怖くても何でもいいから、1歩近づいてみること。思いきっていきなり参加してみるのもアリです。どうしてもという場合は、Online.sgに来てください。背中を押す手伝いくらいは、できる範囲でやりたいと思っています。
――ぜひ勇気を持って積極的に参加してもらいたいですね。
「ライバルに学べ! 学生スターエンジニアに聞く」第8回、いかがでしたでしょうか。
学生の就職難が問題として取り上げられています。筆者自身、今は専門学校に通っているので、来年から就職活動を始めるので、他人事ではありません。
今、学生に求められるものは一体何なのか――。日本経済団体連合会が毎年発表している「新卒採用に関するアンケート調査結果」(2011年3月卒業者対象のアンケート調査結果)によれば、「選考に当たって特に重視した点」として、コミュニケーション能力、主体性、協調性、チャレンジ精神が挙げられていました。
コミュニケーション能力が必要だということはよく聞きます。では、主体性や協調性、チャレンジ精神とはどういうことでしょうか?
そう考えた時、「Pasta-Kさんが取り組んでいる京都クリエイティブワークショップやOnline.sgではないかな」と思うのです。「誰かが言い出すのを待つ」のではなく、「誰も言い出さないなら自ら動けばいい」ということ。行動しないと何も始まらない、失敗を恐れたら何もできない――こういうことなのではないでしょうか。
さまざまなことに興味を持ち、チャレンジ精神で何事にも挑戦するPasta-Kさんのこれからの活躍を期待したいと思います。
前平敏志(HN:サトにゃん)
大阪府在住の専門学校生。2011年4月、高校卒業後に大阪府内の情報系専門学校に進学。
情報系非営利団体の役員やライターとして取材・執筆なども手掛ける。主に情報技術全般や電子機器・家電製品について興味を持つ。さまざまな活動に参加し、日々勉強・挑戦する毎日を送る。
Webサイト: サトにゃんのウェブサイト
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.