以上でMDT 2010上での操作はほぼ完了だ。細かいカスタマイズは行わず、この状態でインストール用イメージをビルドしてみよう。MDT 2010の管理ツールで展開用共有フォルダを右クリックし、ポップアップ・メニューから[Update Deployment Share]を選択する。何らかの設定変更(アプリケーションやOS、タスク・シーケンスの変更など)を行った場合は、必ず最後にこのアップデートを行うこと。
アップデートを行うと、最初の一回はフル・ビルドするので数分かかるが、以後は差分だけの更新なのでもっと短い時間で完了する。
ビルドされたインストール・イメージのうち、ブート・イメージは、以下のように、展開用共有フォルダ中のBootサブフォルダの中に作成される。x86用とx64用の2種類のブート・プログラムが生成されている(OSイメージがどちらかしかなければ、両方作られることはない)。
これらのファイルのうち、「〜.iso」となっているものはCDやDVDに書き込んで利用できるISOイメージ、「〜.wim」となっているものは、Windows展開サービス(WDS)などで利用可能なWIM(Windowsイメージ)ファイルである。
ネットワークを使わず、CD/DVDブートしてインストールするつもりなら、この.isoフィルをCDやDVDに書き込んでターゲット・コンピュータをブートすればよい。TIPS「Windows 7のインストールUSBメモリを作る(Windows 7 USB/DVD Download Tool編)」の方法でUSBメモリに書き込んでも利用できる。
ネットワークを使ってPXEブートしたければ、これらの.wimファイルをWindows展開サービスにブート・イメージとして登録する。具体的には[管理ツール]の[Windows展開サービス]を起動し、[ブート イメージ]項目を右クリックして、ポップアップ・メニューから[ブート イメージの追加]を選択する。
イメージの追加ウィザードが起動したら、先ほどの.wimファイルを登録する。
x86用とx64用の2つがあるので、両方を登録する。例えばx86の方しか登録していないと、x64版のWindows OSをインストールできない。
以上で、Windows展開サービスの設定も完了である。後はターゲット・コンピュータをPXEブートすれば、ブート・メニューが表示されるはずである。
なお、ターゲット・コンピュータでPXEブートが行えない場合は、Windows展開サービスのPXEブート設定を確認しておく。上の管理画面の左ペインでサーバ名を右クリックしてプロパティ画面を表示させる。そして[PXE応答]タブを選択し、正しくクライアントにPXE応答を返すようになっているかどうかを確認する。
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