ASP.NET 4.5新機能概説が完結。モバイル・デバイス対応、ASP.NET Web API、OAuth/OpenIDによる認証技術などのASP.NET MVC 4新機能を紹介する。
ASP.NET 4.5と、先日公開された「ASP.NET and Web Tools 2012.2」(以降、2012.2 Update)の新機能概説も、本稿で最後となる。
前回は、Webフォームに関連する新機能の中から、強化されたデータ操作関連機能、HTML5対応、そしてFriendlyUrlsについて紹介した。最終回となる本稿では、ASP.NET MVC 4に関連する新機能の中から、以下のものを紹介する。
なお、.NET言語によるコードはC#を使用する(本稿は、機能内容を概観するためのもので、プログラミング方法を学習するための記事ではないため、Visual Basicによるコードは割愛する)。また、2012.2 Updateで追加された新機能については、[2012.2 Update]と明記している。
ASP.NET MVC 4では、ASP.NET 4.5と2012.2 Updateにより、次の画面に示すようなプロジェクト・テンプレートが追加された。
既存のプロジェクトについても改良が施されている。例えばインターネット・アプリケーション・プロジェクトを選択した場合、このテンプレートから生成されるデフォルトのプロジェクトには、次の画面に示すように見た目もモダンなデザインのページが最初から組み込まれるようになった。
もちろん見た目の改良だけではなく、「アダプティブ・レンダリング」と呼ばれる、Webブラウザの表示幅などによって表示の最適化を実現する仕組みによって、デスクトップ用のWebブラウザにも、モバイル・デバイスのWebブラウザにも容易に対応できるようになった。
2012.2 Updateで追加されたテンプレートの1つに、Facebookアプリケーション・テンプレートがある。
Facebookアプリケーション・テンプレートを使うと、ASP.NET MVCを利用したFacebookキャンバス・アプリを簡単に作成できる。
このテンプレートには、Facebookの承認や認証、そしてFacebookから得られるさまざまなデータへのアクセスを行ってくれるライブラリを使用するクラスが含まれている。このテンプレートを使用することで、開発者は本来のやりたいことに集中してFacebookアプリを開発できるようになる。
Facebookの開発者サイトでFacebookアプリを作成し、プロジェクトのWeb.configファイルに「Facebook:AppId」「Facebook:AppSecret」「Facebook:AppNamespace」の3つの値を設定して、いくつかの設定をFacebookのサイトで追加するだけで、テンプレートのデフォルト実装によって次のようなアプリを作成できるのだ。
Facebookアプリケーション・テンプレートの使い方などについては、Facebookアプリケーション・テンプレートのチュートリアルを参照されたい。
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