AWSにOpenCLもCUDAも使えるインスタンスが登場。NVIDIA GRIDが使われる。
米Amazon Web Services(AWS)は現地時間の2013年11月5日、「Amazon Elastic Compute Cloud」(Amazon EC2)の新しいGPUインスタンスとなる「G2」を発表した。また、EC2のM3(第2世代スタンダード)の料金は11月1日から値下げを実施した。一方、Hadoopを使った大量データ処理サービス「Elastic MapReduce」は管理コンソールの一新が発表された。
Amazon EC2のG2は、3Dグラフィクスを必要とするアプリケーション用に設計されたインスタンス。1536コアで並列処理を行うNVIDIA GRID GPUをベースに、大量の並列処理能力を必要とするビデオ制作サービスや、3Dビジュアライゼーション、グラフィックアプリケーションのストリーミング、サーバサイドでの高負荷グラフィックス処理に適しているという。高額な設備投資をすることなく、高性能なDirectX、OpenGL、CUDA、OpenCLアプリケーションやサービスを構築できるとしている。
現時点でG2を利用できるのは、米東部(北バージニア)と西部(オレゴン、北カリフォルニア)、欧州(アイルランド)の各リージョンのみ。他のリージョンでも数カ月以内に提供開始予定だという。
EC2のM3については、オンデマンドで10%、リザーブドインスタンスで15%の値下げが各リージョンで2013年11月1日から適用されている。
「Elastic MapReduce」は管理コンソールを刷新した。新機能として、インスタンスの削除や追加によるクラスタのサイズ変更、クラスタのクローン、Apache Hadoop 2の運用、Hadoop 2向けのカスタムCloudWatchメトリクスへのアクセス、特定の可用ゾーンへの照準、IAMロールを使ったクラスタの作成、新設の「EMR Help Portal」からEMR文書へのアクセスが可能になった(Hadoop 2については関連記事参照)。
クラスタは全体の構成が1つのWebページに収められ、Hadoop、MapReduceとも複数のバージョンから選択が可能。クラスタリストは配色などを見直して改善を図っている。
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