Visual Studio Emulator for Androidで実機がなくてもデバッグ(英語記事)
VS 2015のインストール時、最初の画面で[カスタム]を選んで進めると、クロスプラットフォーム開発用のツールをインストールできる(次の画像)。クロスプラットフォーム開発を試すつもりがあるなら、できるだけ全てインストールしておくのがよいだろう。
VS 2015のインストーラー(インストールする機能の選択画面) Xamarinのインストーラーや、Android SDK、Java SE開発キットなどをインストールできる。Hyper-Vが有効な環境では、後で紹介するAndroidのエミュレーターもインストール可能だ。ただし、クロスプラットフォーム開発用のオプションを全てONにすると、それだけで20Gbyte近くのディスクを消費するようである。
VS 2015を立ち上げ、新しいプロジェクトを作成するダイアログを開くと、クロスプラットフォーム開発用のテンプレートも並んでいる(次の画像)。
VS 2015の[新しいプロジェクト]ダイアログ ダイアログの右上にある検索ボックスを使って「Android」で検索すると、クロスプラットフォーム開発用のテンプレートが見つかる。Apache Cordova用のプロジェクト(JavaScriptとTypeScript)、Visual C++ for Cross-Platform Mobile Development用のプロジェクト(C++)、Xamarin用プロジェクト(C#/F#)などが並ぶ。残念ながらVisual Basicではクロスプラットフォーム開発はできない。 この画像では[Blank App (Android)]プロジェクトテンプレートを選択しているが、これはAndroidアプリを作るXamarinのプロジェクトテンプレートだ。なお、Xamarinのプロジェクトをビルドするには、Xamarinのアカウントが必要である(「Starter」エディションまたは「Business」エディションのアカウント)。 同様にして「iOS」で検索すれば、iOS用のプロジェクトテンプレートが多数見つかる。ただし、残念ながらWindows単独では開発できず、Macの実機が必要である*1。
Visual Studio Emulator for Android Windows Phone 8.xのエミュレーター同様、Hyper-Vを利用している。 画面の左に見えるように、複数の機種/バージョンが用意されている(デフォルトでは2機種)。
*1 iOS用アプリをWindows単独で作成できないのは、アップルのライセンス条件がMacの実機を必要とするものだからだという。Xamarinのサイトに、「iOS applications cannot be created without Apple’s compiler, and they cannot be deployed without Apple’s certificates and code-signing tools」という記述があり、その通りならばアップル社がコンパイラーやツール類をWindows用に提供してくれない限りはWindows単体でiOSアプリの開発はできない。