日本の多くの会社で、ファイルをやりとりする際に、パスワード付き圧縮したファイルをメールに添付して送った後、別メールで解凍パスワードを伝えるという方法がとられています。おそらく、多くの人がこのやりとりを業務の中で経験したことがあるのではないでしょうか。
この慣習について書いた@ogawad_jpさんの記事がきっかけとなり、たくさんの意見がツイートされました。
中でも多く見られたのは、送り先を続けて間違えたり、通信を盗聴されたりしていた場合には、メールを2通に分けても意味はないという意見や、暗号化された添付ファイルに短いパスワードが設定されていた場合には、簡単に解析されてしまうといった否定的な意見でした。
また、会社でこのような運用をしているユーザーからは、「本当はあまり乗り気ではないけれど、社内規定として決まっている」「Pマークの認定を受けるためにはやらざるを得ない」「外部ストレージの使用が禁止されているから、このやり方しかない」など、会社に逆らえない社会人としての悲哀を感じさせるものも多くありました。
さらに他にも、「オフラインで共通パスワードを決めておけばいい」「ファイルの重要度に応じて受け渡し方法を変えた方がいいのではないか」といった提言がありました。
また、暗号化された添付ファイルはサーバー側で中身を見ることができないため、セキュリティ対策をすり抜ける可能性が高く、結果として標的型攻撃につながるリスクがあることから、この受け渡し方法はやめた方がよいとする意見もありました。
ちなみに、欧米では全く使われないという意見に関しては、海外で仕事されている人からの反論も見られましたので、一概に日本だけの慣習ともいえないようです。
この他にも、2015年9月のセキュリティクラスターは以下のような話題で盛り上がっていました。10月はどのようなことが起きるのでしょうね。
山本洋介山
猫と一緒に自宅の警備をする傍ら、「twitterセキュリティネタまとめ」というブログを日々更新しているtwitterウォッチャー。セキュリティやネットワークに関する原稿も書いています。
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