異業種、異職種ながら、ITやプログラミングで世の中を良くしていこうとチャレンジしている人たちへのインタビューシリーズ。第三ラウンドのテーマは「高校生×IT」だ。
ここ数年、中学生や高校生など学生向けのプログラミング教育が始まり、優秀な学生は在学中から、長期インターンやアルバイトとしてIT企業で活躍している。
ハッカソン芸人「ハブチン」こと羽渕彰博が、異業種とITの融合にチャレンジしている方々にお話を伺う本連載「プログラミング異種格闘インタビュー」。第一弾は現役の医師でありながらWebサービスを開発している黒坂望さんにお話を伺った。第二弾は、ABC朝日放送の白井良平さんと安井一成さんに「ABCハッカソン」を開催しドキュメンタリー番組を制作した理由を話していただいた。
第三弾の今回は、高校生のときにプログラミングを学んだことがきっかけで進路が決まった佐藤敦也さんにお話を伺う。
ここ数年、スマートフォンの急激な普及をキッカケに、アプリ開発エンジニアの需要が増え、人材が不足していると言われ続けている。とはいえ、求人市場が求めているのは、単に指示されたコードを書くだけのコーダーではない。求められているのは、プログラミングを通じて、今までに世の中になかった新規サービス(コンテンツ)や市場(プラットフォーム)を開拓する人材なのだ。
そのような人材になるためには、「技術力」だけではなく、ユーザーが喜ぶアプリやサービスを企画する「企画力」、足りないスキルを補いながらアイデアをカタチにする「チームワーク力」が必要だ。
その力を養成するために、民間企業や非営利団体がプログラミング教育サービスを始めている。また、官公庁や教育機関も、今までの学校教育とは異なる新たなプログラミング教育を実施し始めている。
その中の一つが、岐阜県、公益財団法人ソフトピアジャパン、および情報科学芸術大学院大学が主催する、県内高校生を対象とした合宿型のスマートフォンアプリ開発研修「サマーキャンプinソフトピアジャパン(以下サマーキャンプ)」だ。
2013年から開催され、今年で3年目を迎えた本キャンプでは、県立岐阜商業高校をはじめ県内7校より集まった20人の高校生が、アプリをゼロから開発する過程を通じて、「プログラミング」「プレゼンテーション」「チームビルディング」などの、今後プログラマーになる場合に、仕事において必要となるスキルを学ぶ。過去のサマーキャンプの参加者がチューター(※)として後輩をサポートするなど、参加者同士の良いコミュニティも生まれている。
講師には地元企業の現場で活躍しているエンジニアを招き、アプリの企画からデザイン、開発までのプロセスを体験できる機会を提供している。産官学連携で新しい教育システムに挑戦している良い例だ。
今回の「プログラミング異種格闘インタビュー」は、サマーキャンプのアイデアワークショップでファシリテーターを務めたハブチンが、チューターの佐藤敦也さんにお話を伺った。佐藤さんは2014年のサマーキャンプに参加し、今年はチューターとして参加している。サマーキャンプから何を学び、1年間でどのように成長したのだろうか。
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