テクマトリックスはAPIテスト自動化ツールおよびAPI仮想化ツールの新版を販売開始した。APIの品質確保や開発の効率化、APIのバージョンアップに伴うメンテナンス作業の軽減、デグレ防止などを支援するという。
テクマトリックスは2015年12月7日、APIのテストを支援するツール「Parasoft SOAtest 9.9」(以下、SOAtest)と「Parasoft Virtualize 9.9」(以下、Virtualize)の販売を開始した。前者はAPIの提供側、後者はAPIの呼び出し側、それぞれに向けたテストツール。
両者とも、RESTやSOAP、JSON、Swagger、MQTT、Protocol Buffers(protobuf)などの技術やプロトコルに対応している。
SOAtestは、主にWeb APIやSOAP、MQ、JMSといったWebサービスのAPIを提供する側の開発における、機能テストや回帰テスト、パフォーマンステスト、負荷テストを自動化する。APIの品質確保や開発の効率化、APIのバージョンアップに伴うメンテナンス作業の軽減、デグレ防止などの効果を見込めるという。
テスト実行時には、期待値とテスト結果の差異を自動でリポートする。既存のテスト資産を回帰テストに活用し、検証を自動化できる。また、機能テストや回帰テストで使用したテスト資産を、非機能要件の検証で必要なパフォーマンステストや負荷テストに応用可能だ。
SOAtest 9.9では新たに「Environment Manager」を追加した。これは、Webブラウザーを使ったユーザーインターフェースでテスト資産の作成や編集、実行、実行のスケジューリングを可能にするテストプラットフォーム。Excelマクロのように操作を記録することで、テストシナリオも作成できる。これらの操作やテスト資産の管理は、従来のEclipseを利用することなく実施可能となり、開発者以外でも、複数メンバーが並行してテスト資産の作成などを行えるようになった。
一方のVirtualizeは、APIやデータベースの挙動を模倣するAPI仮想化ツール。実際のAPIやデータベースを必要とせず、早い段階からAPIを利用するテストを可能にする。これまでの機能間の連携を伴うテストでは個々のAPIの開発が完成していることが前提だったが、Virtualizeを利用することで、APIの完成を待たずに結合テストを実施できる。
RESTやJSON、SOAPなど、さまざまなプロトコルで送受信する仮想化資産(テストスタブ)をあらかじめ用意してある。RAML、Swagger、WADL、WSDL、XMLスキーマなどの定義ファイルから仮想化資産を自動生成したり、業務上の一連の操作を行った際に発生したHTTP、HTTPS、MQ、JMSのトラフィックを使用して、テストシナリオの実施に必要な仮想化資産を自動生成したりすることが可能。
いずれのツールも、Windows 7/8.x/10、Windows Server 2008/2012、Linuxに対応する。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.