VS Tools for Cordovaがインストールできたら、実際にプロジェクトを作って動かしてみよう。
VS Community 2015を立ち上げ、メニューバーの[ファイル]−[新規作成]−[プロジェクト]を選ぶと、[新しいプロジェクト]ダイアログが開く。その右上の検索ボックスに「Cordova」と入力して検索すると、次の画像のようにApache Cordovaのプロジェクトテンプレートが見つかるので、JavaScriptの[空のアプリ]を選び、プロジェクトの名前などを適切に設定して[OK]ボタンをクリックする。
なお、日本語の名前を使うとトラブルに遭うことがある。プロジェクト名にも、プロジェクトのパスにも、日本語は使わないようにしよう。
プロジェクトが作られると、VS Community 2015の画面は次の画像のようになっているはずだ。早速メニューバー直下にある緑色の三角をクリックして、ビルド/デバッグ実行してみよう。
緑色の三角の右に[Ripple - Nexus (Galaxy)]と表示されている(状況によっては異なるかもしれない)。これは、Google Chromeで動作するRippleエミュレータを使って、Androidデバイスの「Nexus (Galaxy)」をエミュレーションするという意味だ(後ほど詳述する)。
Rippleエミュレータを初めて実行する場合には、次の画像のようなダイアログが出るはずだ(グーグル製Androidエミュレータでも同様)。そのまま[アクセスを許可する]ボタンをクリックして進めよう。
無事にビルドが成功すれば、しばらくして次の画像のようにGoogle Chromeが立ち上がり、その上のRippleエミュレータでアプリが実行される。
実行が確認できたら、Google Chromeを閉じてデバッグ実行を終了する。
クロスプラットフォーム開発をサポートするため、VS Tools for Cordovaのプロジェクトはちょっと複雑な構造になっている。一度に全てを理解するのは大変なので、連載の中でそのときに必要な部分だけを紹介していこう。
プロジェクトをソリューションエクスプローラーで見ると、次の画像のようになっている。
今回、理解しておきたいのは次の2点だ。
wwwフォルダは、Webアプリのルートフォルダに相当する。この中に配置したHTMLファイルなどがアプリとして表示されるのである。アプリからwwwフォルダの上の階層にはアクセスできない。
アプリ起動時に表示されるHTMLファイルが、wwwフォルダにあるindex.htmlファイルだ。そして、index.htmlファイルに連携してその見栄えを設定するのが、www\cssフォルダにあるindex.cssファイル。同じくindex.htmlファイルに連携してその動作をプログラミングするのが、www\scriptsフォルダにあるindex.jsファイルである。
1画面のアプリ(画面遷移しないアプリ)で簡単なものならば、このindex.html/.css/.jsの3つのファイルだけをプログラミングすればよいのである。
ここではRippleエミュレータを使用したが、VS Tools for Cordovaでは他にもさまざまなデバイスでアプリを(デバッグ)実行できる。次ページではどんなデバイスが用意されているかを紹介する。
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