新潟編:エンジニアで飯が食えるか?――統計で見る新潟の給与、残業時間、求人数ITエンジニア U&Iターンの理想と現実(7)(4/5 ページ)

» 2016年07月22日 05時00分 公開

新潟の仕事、給与、残業時間

 続いて、ITエンジニアの仕事状況を見ていきましょう。

エンジニアの仕事はあるの?

 「ハローワークインターネットサービス」で、勤務地を「新潟県」、希望する職種を「情報処理・通信技術者」として検索すると、7月17日現在で検索件数は173件、さらに、フリーワード「エンジニア」で絞ると104件ヒットしました。新潟市を中心に、人口が多いところならIT系エンジニアの仕事はかなりあるといっていいでしょう。

 一方、中山間地に行けば行くほどIT系エンジニアの仕事は少なくなります。技術の仕事は、測量や土木系が数件ある程度です。

案件のクライアントは?

 大きな開発案件は首都圏のクライアントから受注するものが多いようです。新幹線1本で東京に行ける立地からか、中心市街地には大手SI企業の支店が多数あります。

 会社によって異なるので一概には言えませんが、地場の企業も、状況は同じようです。Webサイト作成などの規模が小さい仕事も「クライアントの多くは東京都内」とのことです。

 ちなみに筆者は、Uターン直後はソフトウェア開発会社に所属し、地元の製造業の情報システム部に常駐していました。

 新潟県内にはさまざまな業種・業態の会社があります。就職の選択肢として、地元企業の情報システム部などを検討するのもよいでしょう。

残業時間は?

 「新潟県ワーク・ライフ・バランス推進研究会報告」が発表した「研究会概要」によると、新潟県民の働き方の特徴は、「始業時間が早く、残業が少なく、通勤時間が短いため帰宅時間が早い」とのことです。

 年間残業時間は全国が「129時間」、東京が「141時間」なのに対し、新潟は「127時間」。1日の通勤時間は、全国が「78分」、東京が「97分」なのに対し、新潟は「54分」です。

 また、「ハッピー残業日本地図(出典:はたグラ)」によると、「残業時間が短く、時給が高い県」で新潟は14位です。筆者の周囲を見ても、「帰りはいつも終電」のような働き方をしている人はいません。

 近年、ライフ・ワーク・バランスの重要性が叫ばれています。新潟は、残業が少なく通勤時間も短いので、首都圏に比べてプライベートと仕事のバランスを取りやすい地域といえるでしょう。

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