竹内 受託開発のお客さんは、どこの地域が多いんですか?
中田さん 9割以上は東京です。
竹内 長野よりも本社の仕事が多いということですね。
中田さん そうですね。長野では、信濃町へ移住した人やイベントを紹介する「ありえない、いなかまち」という移住者支援サイトを運営しています。
竹内 本社とリモートオフィス間で不自由なく仕事をしていくために、どのような環境の工夫をしていますか?
中田さん テキストベースのやりとりは「ChatWork」です。また「Skype」は常時つながっています。東京のメンバーと話したいことがあれば、Skypeに向かって「おーい」と話し掛けます。
竹内 「おーい」と(笑)。普通のオフィスとあまり変わらないですね。とはいえ、不自由に感じることはありませんか?
中田さん すぐに話したいのに話せないときぐらいで、ほとんどありません。あらかじめ打ち合わせの時間を決めてSkypeでつなぐこともあります。
竹内 野尻湖オフィスの良さはどんなところですか?
中田さん 良い環境で働けることです。景色は良いし空気もきれい。通勤ラッシュも皆無ですし。私はもともと人がゴチャゴチャしていないところが好きなので、それもいいです。
竹内 長野に移住しようと思ったきっかけは何ですか?
中田さん 「Wantedly」で「長野でオフィスを立ち上げる。家はシェアハウスで、家のうらには畑があって……」という記事を見て、「楽しそうだな」と思って求人に申し込みました。
竹内 「楽しそう」が動機なんですね。今までは東京で働いていらっしゃったんですよね、東京が嫌で移住されたんですか?
中田さん 東京が嫌……というわけではありません。「景色や空気がきれいなところで働いてみたい」というのが、移住の動機です。もともとアウトドアが好きだったのもあります。
竹内 「景色や空気がきれいなところで働いてみたい」と思う人はたくさんいるけれども、それを実際に選ぶ人は少ないように思います。中田さんがそれを選べた理由は何でしょう?
中田さん 結婚していないので、「行きたい」という気持ちだけで動けたことですね。そして「地方の環境に興味があるか」ではないでしょうか。「たまに行くのはいいけれど、ずっとは嫌」という人もいるでしょうし。
竹内 「移住する」ためには、会社を辞めたり、引っ越ししたりと、いろんなものを「手放す」必要がありますよね。不安はありませんでしたか?
中田さん それほど深く考えていませんでした。それよりも、面接で話を聞いたら「楽しそう」でしたし、面接も通ったので……「じゃあ」という感じで。面接が受かっていなければ移住していなかったです。
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