本連載は、Linuxのコマンドについて、基本書式からオプション、具体的な実行例までを紹介していきます。今回は、ファイルを逆順に出力する「tac」コマンドと「rev」コマンドです。
本連載では、Linuxの基本的なコマンドについて、基本的な書式からオプション、具体的な実行例までを分かりやすく紹介していきます。今回は、ファイルを逆順に出力する「tac」コマンドと「rev」コマンドです。
「tac」はファイルの最終行から、行単位に逆順に出力するコマンドです。「rev」はファイルの各行を、末尾から行頭に向かって反転させて出力します。
tacコマンドのオプション次の通りです。revコマンドにはオプションはありません。
短いオプション | 長いオプション | 意味 |
---|---|---|
-s 文字列 | --separator=文字列 | 区切りに使う文字列を指定する(デフォルトは改行) |
-r | --regex | 区切り文字列を正規表現として解釈する |
-b | --before | 区切り文字列をレコード後ではなく前に付ける |
「tac ファイル名」で、指定したファイルを最終行から逆順に出力します(画面1)。
tac ファイル名
(ファイルを最終行から逆順に出力する)(画面1)
複数のファイルを指定した場合、それぞれのファイルを逆順に出力します(画面2)。全体を逆順にしたい場合はcatで出力した上で、tacで逆順にします。
tac ファイル1 ファイル2
(それぞれのファイルを逆順に出力する)(画面2)
cat ファイル1 ファイル2 | tac
(ファイルを連結し、連結したファイルを逆順に出力する)
「rev ファイル名」で、ファイルの各行を反転させて出力します(画面3)。ファイルを末尾から先頭に向かって逆順にしたい場合は、tacコマンドと組み合わせて「tac ファイル名 | rev」のようにします。
rev ファイル名
(ファイルの各行を逆順に出力する)(画面3)
tac ファイル名 | rev
(ファイル全体を末尾から先頭に向かって出力する)
キーボードで文字列を入力し、それを逆から表示したい場合はechoコマンドと組み合わせて「echo "文字列" | rev」のようにします(画面4)。
echo "文字列" | rev
(文字列を逆から表示する)(画面4)
PC-9801NからのDOSユーザー(LinuxはPC-486DXから)。1992年より生産管理のパッケージソフトウェアの開発およびサポート業務を担当。のち退社し、ライターとして活動。著書に『図解でわかるLinux』『らぶらぶLinuxシリーズ』『はじめてでもわかるSQLとデータ設計』『シェルの基本テクニック』など。2011年より、地方自治体の在宅就業支援事業にてPC基礎およびMicrosoft Office関連の教材作成およびeラーニング指導を担当。
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