本連載は、Linuxのコマンドについて、基本書式からオプション、具体的な実行例までを紹介していきます。今回は、テキストを複数の列に整形する「column」コマンドです。
本連載では、Linuxの基本的なコマンドについて、基本的な書式からオプション、具体的な実行例までを分かりやすく紹介していきます。今回は、テキストを複数の列に整形する「column」コマンドです。
「column」はテキストを、複数の列(column)に整形するコマンドです。
column [オプション] ファイル名
※[ ]は省略可能な引数を示しています
短いオプション | 意味 |
---|---|
-c 幅 | 表示の全体の幅を指定する |
-t | 入力行のカラム数を判定して整形する |
-s | -tオプションを使う際に、入力行をカラムに分ける区切り文字を指定する |
-x | 行を埋める前に列を埋める(整列の方向を縦方向優先に変える) |
「column ファイル名」でファイルを読み込んで複数の列に整形します(画面1)。ファイルを指定しない場合、標準入力から受け取った内容を整形します。
column ファイル名(画面1)
(ファイルの内容を複数の列に整形する)
コマンド | column
(コマンドの実行結果を複数の列に整形する)
「-c」オプションで、表示の全体の幅を指定できます(画面2)。-cオプションを使わない場合、環境変数COLUMNSの値を用います。80に設定されている場合が多いでしょう。COLUMNSが設定されていない場合は、端末の幅になります。
column -c 幅 ファイル名(画面2)
(表示の全体の幅を指定する)
コマンド | column -c 幅
(コマンド出力を表示全体の幅を指定して整形)
もともと複数の列になっているテキストを整形する場合は「-t」オプションを使います。デフォルトの区切り文字は空白です。空白以外の文字を使いたい場合は「-s」オプションで指定します。
CSVファイル(「,」記号で区切られているテキストファイル)であれば、「-t -s,」と指定すれば整形できます(画面3)。
column -t 幅 -s, ファイル名(画面3)
(区切り文字として「,」を選択して整形表示する)
西村 めぐみ(にしむら めぐみ)
PC-9801NからのDOSユーザー。PC-486DX時代にDOS版UNIX-like toolsを経てLinuxへ。1992年より生産管理のパッケージソフトウェアの開発およびサポート業務を担当。著書に『図解でわかるLinux』『らぶらぶLinuxシリーズ』『はじめてでもわかるSQLとデータ設計』『シェルの基本テクニック』など。2011年より、地方自治体の在宅就業支援事業にてPC基礎およびMicrosoft Office関連の教材作成およびeラーニング指導を担当。
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