本連載は、Linuxのコマンドについて、基本書式からオプション、具体的な実行例までを紹介していきます。今回は、環境変数の内容を表示する「printenv」コマンドです。
本連載は、Linuxのコマンドについて、基本書式からオプション、具体的な実行例までを紹介していきます。今回は、環境変数の内容を表示する「printenv」コマンドです。
「printenv」は、環境変数の内容を表示するコマンドです。
Linux環境で使用する変数には、シェルからのみ参照できる「シェル変数」と、他のコマンドからも参照できる「環境変数」があります。printenvは環境変数を表示するためのコマンドです。
printenv [オプション] [変数名……]
※[ ]は省略可能な引数を示しています。
短いオプション | 長いオプション | 意味 |
---|---|---|
-0 | --null | 改行しない(出力行の末尾を改行文字ではなくNULL文字にする) |
「printenv 変数名」で指定した変数名と内容を対にして表示します。複数の変数名を指定できます。
変数の参照はechoコマンドでも可能です。この場合、「echo $変数名」のように、変数名の冒頭に「$」が必要です。
printenvは外部コマンド(/usr/bin/printenv)であり、シェル変数にはアクセスできません。これに対し、echoコマンドはシェルのビルトインコマンドなのでシェル変数・環境変数ともにアクセスできます(連載第153回参照)。
画面1では、環境変数LANGとシェル変数PS1を対象に、printenvコマンドとechoコマンドの動作を比較しています。
LANGは環境変数なのでprintenvコマンドとechoコマンドの両方で表示できますが、PS1はシェル変数なのでprintenvコマンドでは表示できません。
printenv 変数名(画面1)
(環境変数の内容を表示する)
変数名を指定しないで、「printenv」と実行すると、現在指定されている環境変数の名前と内容を対にして一覧表示します。
printenv
(環境変数を一覧表示する)
画面2では、headコマンドで冒頭部分のみを表示しています。
西村 めぐみ(にしむら めぐみ)
PC-9801NからのDOSユーザー。PC-486DX時代にDOS版UNIX-like toolsを経てLinuxへ。1992年より生産管理のパッケージソフトウェアの開発およびサポート業務を担当。著書に『図解でわかるLinux』『らぶらぶLinuxシリーズ』『Accessではじめるデータベース超入門[改訂2版]』『macOSコマンド入門』など。2011年より、地方自治体の在宅就業支援事業にてPC基礎およびMicrosoft Office関連の教材作成およびeラーニング指導を担当。
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