でも「おじさん×プログラマー」って可能なのでしょうか。
「35歳プログラマー定年説」がまことしやかにささやかれていた15年ほど前、「生涯プログラマー」でいたかったけれど、それをかなえることは、私にはできなかった……。
でも、今プログラマーの人なら、その可能性は十分あるのではないかと、個人的には考えています。その最も大きな理由は「労働力人口の減少」です。
総務省の「平成28年度版 情報通信白書」によると、主たる労働力である15〜64歳の人口が、加速度的に、というか、かなりヤバいレベルで減っています。
また、2016年に経済産業省が発表した、「国内IT人材の最新動向と将来推計に関する調査結果」は、「IT人材は2016年時点で17万人超が不足、2030年には78.9万人不足する」と予測しています。
つまり、「IT人材が足りない」のです。このトレンドはちょっとやそっとでは変わらないでしょう。「そのうちAIに置き換えられるから心配ない」という人もいますが、人が関わるからこそできる仕事も、きっとあるはず。
もっとも、どんなにIT人材が足りないといっても、「求められる人材」であらねばなりません。第一線で活躍するためには、スキルをブラッシュアップしたり、AIやIoTなどの新しい技術を習得したり、といった鍛錬が必須です。
あるいは、第一線は若手に任せて「これまでのシステムを守る」という働き方もできるかもしれません。COBOLコンソーシアムの「増え続けるCOBOL資産・必要とされ続けるCOBOL技術者」によると、メインフレームで稼働しているシステムの人材は不足しているといいますし。
人が足りないのは分かったけれど、だからといって「おじさんプログラマー」に仕事が回ってくるとは限らない、と思う人もいるでしょう。そこで私の周りの実在「おじさんプログラマー」を紹介します。
知人のAさんは、50代にもかかわらずIoTに詳しい現役プログラマーです。副業で農業もやっており、「農業+IoT」分野の数少ない人材です。彼より技術的に優れた若いプログラマーはたくさんいると思いますが、異分野を組み合わせることで、独自の「活躍の場」を作り出しています。
また、知人のBさんは、40歳を過ぎているにもかかわらず、ソフトウェア開発会社に転職してプログラマーになりました。以前は家電メーカー勤務で、仕事としてのプログラミング経験はありませんでしたが、「自分で勉強した」そうです。「そういうことが可能なんだ!」と、正直びっくりしました。
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