本連載は、Linuxのコマンドについて、基本書式からオプション、具体的な実行例までを紹介していきます。今回は、XFSファイルシステムを検査、修復する 「xfs_repair」コマンドです。
本連載は、Linuxのコマンドについて、基本書式からオプション、具体的な実行例までを紹介していきます。今回は、XFSファイルシステムを検査、修復する 「xfs_repair」コマンドです。
「xfs_repair」は、XFSファイルシステムを検査、修復するコマンドです ※1。
XFSはジャーナリングに対応したファイルシステムで、CentOS 7ではデフォルトファイルシステムとして採用されています。
※1 ファイルの管理方式自体や管理方式にのっとってフォーマットした記憶領域のことを「ファイルシステム」と言う。
xfs_repair [オプション] デバイス名
※[ ]は省略可能な引数を示しています。
短いオプション | 意味 |
---|---|
-L | ログを強制的に消去(ゼロで初期化)する。ログが破損していて修復できない場合に使用 |
-P | 先読み(プリフェッチ)を行わない。xfs_repairの処理が途中で停止してしまう場合に使用 |
-d | リードオンリーモードでマウントされているデバイスを修復する(「d」angerousな修復) |
-m サイズ | xfs_repairコマンドが使用するメモリの最大値をMB単位で指定する |
-f | デバイスの代わりにファイルシステムのイメージファイルを指定する |
-l デバイス | ログを保存した外部のデバイスを指定する |
-r デバイス | ファイルシステムのリアルタイムセクションが存在する場所を指定する |
-c パラメーター | ファイルシステムのパラメーターを変更する。「オプション=値」の形式でパラメーターを指定 |
-o パラメーター | ファイルシステムのパラメーターをオーバーライドする |
-t 秒数 | 動作ログを出力する間隔を指定する(デフォルトは15秒) |
-n | 検査だけで修復は行わない |
-v | 実行時のメッセージを詳しく表示する |
「xfs_repair デバイス名」で、指定した場所のファイルシステムを検査し、必要に応じて修復します。fsckコマンド(連載第191回)同様、マウント前のデバイスを指定する必要があります。マウントしたまま実行するとファイルシステムの破損を招きます。
実行にはroot権限が必要です(第68回)。
修復はせず、検査だけを行いたい場合は「-n」オプションを付けて実行します(画面1)。
xfs_repair デバイス名
(指定したデバイスを検査し修復する)
xfs_repair /dev/sdb1
(/dev/sdb1を検査し、修復する)
xfs_repair -n /dev/sdb2
(/dev/sdb2の検査だけを行う)(画面1)
西村 めぐみ(にしむら めぐみ)
PC-9801NからのDOSユーザー。PC-486DX時代にDOS版UNIX-like toolsを経てLinuxへ。1992年より生産管理のパッケージソフトウェアの開発およびサポート業務を担当。著書に『図解でわかるLinux』『らぶらぶLinuxシリーズ』『Accessではじめるデータベース超入門[改訂2版]』『macOSコマンド入門』など。2011年より、地方自治体の在宅就業支援事業にてPC基礎およびMicrosoft Office関連の教材作成およびeラーニング指導を担当。
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