次は愛知県の雇用状況です。
平成29年の完全失業率は、全国平均が2.8%、愛知県は2.4%です。一人当たりの県民所得は全国2位。さらに男性の非正規雇用率は全国平均以下です。
非正規雇用者が少ない理由の一つに、第二次産業従事者が多いことが挙げられます。専門技術が求められるため、企業は従業員に継続して勤めてもらえるよう正規雇用し、昇給やボーナスの制度を確立します。また、労働組合の組織率も高くなっています。
男女どちらにとっても、職場の女性率は気になるポイントでしょう。愛知の男女の雇用状況はどうでしょうか?
愛知県全従業者の男女非は、平成28年時点で6:4ですが、IT系企業に絞れば、まだまだ男性のエンジニアの比率が高いのが現状です。
現場によっては女性のITエンジニアがほとんどいないところも珍しくありません。私が働いていた某自動車会社の場合、1フロアに何百人ものエンジニアが働いていましたが、女性の割合は10%程度でした。そのため、女性が1人いるだけでとても華やかに感じました。他社の現場で働いている社員から「最近、女性の割合が増えた」という声も聞きますが、そういった企業はまだまだ少ないように感じます。
なお、わが社は社員全体のうち30%が女性社員で、県から「あいち女性輝きカンパニー」認証をもらっています。事務職社員もいますが、大半は現場で活躍しているエンジニアです。
では、今後愛知県全体の女性エンジニア率は増えるのでしょうか。
転職サイトのIT関連の求職情報に「女性エンジニア活躍中!」「女性の育児休暇の取得率100%!」といった言葉を目にするようになりました。また、私の母校=情報系の専門学校でも女性の入学者が増えており、女性専用のページもあります。
前述した「あいち女性輝きカンパニー」制度など、行政が女性の活躍をサポートする動きがたくさん見られます。これからは女性が活躍できるIT系企業が増えていくと思います。
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