鳥取編:ITの仕事って、ホントに田舎でもできるんですよね?ITエンジニア U&Iターンの理想と現実(25)(1/5 ページ)

ITエンジニアならば、PCとネットワークがあればどこでも働ける――それが本当なら、もっと鳥取にIT企業があっていいはずだし、もっとITエンジニアがいてもいいはずだし、もっとITの教育機関があってもいいはず。なのに、現実は……。U&Iターンの理想と現実、鳥取編は、人口減少に悩む倉吉市で町工場を営むトライアスリートが、鳥取県の「現実」を誠実にお伝えします。

» 2017年06月09日 05時00分 公開
ミノハラ製作所と大山と蒜山

 はじめまして、「ミノハラ製作所」の蓑原康弘と申します。鳥取県の真ん中の倉吉市で町工場を経営しています。

 別地域の筆者はITエンジニアやIT企業の方ばかりですが、私はITエンジニアではありません。社内のネットワーク環境の構築や、VBAを使って生産現場の管理をしていますが、本業ではありません。でもITに興味があり、アナログチックな生産現場にITを導入するべく日々奮闘しています。

 また私は生まれてから約40年間、鳥取県から出て暮らしたことはありません。

 しかし、地方の経営者として「人口減少が激しい鳥取県を何とかしたい」「UIターンする人が増えてほしい」という思いは、人並み以上にあります。

 鳥取県は、毎年約3000人の人口が減少しており、現在57万人弱の日本で1番人が少ない県です。経済産業省の「地域経済分析」によると、2040年には44.1万人まで減ってしまうそうです。

 鳥取県の人口が加速度的に減少していくのには、それなりの理由があるのだと思います。本記事でリアルな情報を見て、皆さんがUIターンをする際の判断材料にしていただければ幸いです。

鳥取良いとこ、一度はおいで

 都市部の方が「鳥取県」でイメージするものは、「鳥取砂丘」でしょうか?

 でも、他にも良いところはたくさんあるんです。海は「沖縄か?」と思うほど透き通っており、関西圏からサーファーがたくさん来ます。そのすぐ近くには日本百名山にも指定されている「大山(だいせん)」があり、登山やトレッキング、サイクリングなどのアウトドアに最適な山々が広がっています。その地形を生かして日本初のトライアスロンが開催され、私も数回参加しました。また、20分くらい車を走らせると必ず温泉地があります。

 食べ物でしたら、皆さんご存じの「二十世紀梨」「スイカ」「カニ」。他にも「二十世紀梨『以外』の梨」「長いも」「岩ガキ(生食)」「白イカ」「猛者(もさ)エビ」など、おいしい食べ物があります。

赤崎港の岩ガキ
       1|2|3|4|5 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

スポンサーからのお知らせPR

注目のテーマ

Microsoft & Windows最前線2025
AI for エンジニアリング
ローコード/ノーコード セントラル by @IT - ITエンジニアがビジネスの中心で活躍する組織へ
Cloud Native Central by @IT - スケーラブルな能力を組織に
システム開発ノウハウ 【発注ナビ】PR
あなたにおすすめの記事PR

RSSについて

アイティメディアIDについて

メールマガジン登録

@ITのメールマガジンは、 もちろん、すべて無料です。ぜひメールマガジンをご購読ください。