本連載は、Linuxのコマンドについて、基本書式からオプション、具体的な実行例までを紹介していきます。今回は、グループIDやグループ名を変更する「groupmod」コマンドです。
本連載は、Linuxのコマンドについて、基本書式からオプション、具体的な実行例までを紹介していきます。今回は、グループIDやグループ名を変更する「groupmod」コマンドです。
「groupmod」はグループIDやグループ名を変更するコマンドです。
新規グループを作成する「groupadd」コマンドは連載第258回、グループを削除する「groupdel」コマンドは第259回を参照してください。
groupmod [オプション] グループ名
※[ ]は省略可能な引数を示しています。
短いオプション | 長いオプション | 意味 |
---|---|---|
-n グループ名 | --new-name グループ名 | 指定したグループ名に名前を変更する |
-g グループID | --gid グループID | 指定したグループIDに変更する |
-o | --non-unique | グループIDの重複を許す(-gと併用) |
-p パスワード | --password パスワード | cryptで暗号化されたログインパスワードを利用できるようにする(「-p '暗号化された文字列'」のように指定する) |
-R ディレクトリ | --root ディレクトリ | 指定したディレクトリに変更を適用し、そのディレクトリにある構成ファイルを使用する(chroot指定) |
「groupmod -n 新しいグループ名 既存のグループ名」で既存のグループ名を新しいグループ名へ変更します(画面1)。
groupmod -n 新しいグループ名 既存のグループ名
(グループ名を変更する)
ファイルの所有グループはグループIDによって設定されています。従って、グループ名を変更すると、ファイルの所有グループ名が変わりますが、グループIDは変わりません。
画面2では、「id」コマンド(第228回)でユーザーの情報を、「stat」コマンド(第122回)でファイルの情報を確認した後、グループ名を変更しています。
「groupmod -g 新しいグループID グループ名」で、指定したグループのグループIDを変更します。ユーザーの情報は新しいグループIDに変更されますが、ファイルの所有グループは変更されない点に注意してください。
画面3では、グループIDを変更後、画面2で確認していたユーザーとファイルの情報をあらためて確認しています。
groupmod -g グループID グループ名
(グループIDを変更する)
西村 めぐみ(にしむら めぐみ)
PC-9801NからのDOSユーザー。PC-486DX時代にDOS版UNIX-like toolsを経てLinuxへ。1992年より生産管理のパッケージソフトウェアの開発およびサポート業務を担当。著書に『図解でわかるLinux』『らぶらぶLinuxシリーズ』『Accessではじめるデータベース超入門[改訂2版]』『macOSコマンド入門』など。2011年より、地方自治体の在宅就業支援事業にてPC基礎およびMicrosoft Office関連の教材作成およびeラーニング指導を担当。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.