【 groupmod 】コマンド――グループIDや名前を変更するLinux基本コマンドTips(260)

本連載は、Linuxのコマンドについて、基本書式からオプション、具体的な実行例までを紹介していきます。今回は、グループIDやグループ名を変更する「groupmod」コマンドです。

» 2018年11月22日 05時00分 公開
[西村めぐみ@IT]
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 本連載は、Linuxのコマンドについて、基本書式からオプション、具体的な実行例までを紹介していきます。今回は、グループIDやグループ名を変更する「groupmod」コマンドです。

groupmodコマンドとは?

 「groupmod」はグループIDやグループ名を変更するコマンドです。

 新規グループを作成する「groupadd」コマンドは連載第258回、グループを削除する「groupdel」コマンドは第259回を参照してください。



groupmodコマンドの書式

groupmod [オプション] グループ名

※[ ]は省略可能な引数を示しています。





groupmodの主なオプション

短いオプション 長いオプション 意味
-n グループ名 --new-name グループ名 指定したグループ名に名前を変更する
-g グループID --gid グループID 指定したグループIDに変更する
-o --non-unique グループIDの重複を許す(-gと併用)
-p パスワード --password パスワード cryptで暗号化されたログインパスワードを利用できるようにする(「-p '暗号化された文字列'」のように指定する)
-R ディレクトリ --root ディレクトリ 指定したディレクトリに変更を適用し、そのディレクトリにある構成ファイルを使用する(chroot指定)


グループ名を変更する

 「groupmod -n 新しいグループ名 既存のグループ名」で既存のグループ名を新しいグループ名へ変更します(画面1)。

コマンド実行例

groupmod -n 新しいグループ名 既存のグループ名

(グループ名を変更する)


画面1 画面1 グループ名を変更したところ

 ファイルの所有グループはグループIDによって設定されています。従って、グループ名を変更すると、ファイルの所有グループ名が変わりますが、グループIDは変わりません。

 画面2では、「id」コマンド(第228回)でユーザーの情報を、「stat」コマンド(第122回)でファイルの情報を確認した後、グループ名を変更しています。

画面2 画面2 グループ名を変更した効果を確かめたところ


グループIDを変更する

 「groupmod -g 新しいグループID グループ名」で、指定したグループのグループIDを変更します。ユーザーの情報は新しいグループIDに変更されますが、ファイルの所有グループは変更されない点に注意してください。

 画面3では、グループIDを変更後、画面2で確認していたユーザーとファイルの情報をあらためて確認しています。

コマンド実行例

groupmod -g グループID グループ名

(グループIDを変更する)


画面3 画面3 グループIDを変更した効果を確かめたところ


筆者紹介

西村 めぐみ(にしむら めぐみ)

PC-9801NからのDOSユーザー。PC-486DX時代にDOS版UNIX-like toolsを経てLinuxへ。1992年より生産管理のパッケージソフトウェアの開発およびサポート業務を担当。著書に『図解でわかるLinux』『らぶらぶLinuxシリーズ』『Accessではじめるデータベース超入門[改訂2版]』『macOSコマンド入門』など。2011年より、地方自治体の在宅就業支援事業にてPC基礎およびMicrosoft Office関連の教材作成およびeラーニング指導を担当。


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