Open Source Initiativeの定義に適合しているオープンソースライセンスは約100種類あります。代表的なオープンソースライセンスや、その特徴を紹介します。
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本連載の第1回では、意外と知らないかもしれないオープンソースソフトウェア(OSS)の基礎知識として、オープンソースの理念や、OSSを利用するメリット/デメリットを説明しました。第2回は、OSSを活用する上で知らなかったでは済まされない「オープンソースライセンス」を紹介したいと思います。
OSI(Open Source Initiative)の定義に適合しているライセンスは約100種類あります。これらのライセンスは、第1回で紹介した「コピーレフト」という手法の中身を基準にすることで3種類に分類できます。最もコピーレフトの性質が強い「コピーレフト型」、コピーレフトの性質が弱い「準コピーレフト型」、コピーレフトの性質がない「非コピーレフト型」です。それぞれ見ていきましょう。
コピーレフト型ライセンスは、ライセンシー(利用者)およびライセンシーの派生物に同一ライセンスの適用を要求します。
例えば、コピーレフト型ライセンスで公開されているAというOSSを利用して誰かがBというソフトウェアを開発・公開した場合、Bに同一ライセンスの適用が要求されます。Bを使って誰かが別のソフトウェアを開発、公開すれば、そのソフトウェアにもA、Bと同様に同一ライセンスの適用が要求されるというわけです。これを「ライセンスが伝搬する」といいます。
「伝搬性」とは、あるOSSと一体化したソフトウェア全体(OSSの派生物)に対して、ソースコードの公開など、そのOSSのライセンス(許諾条件)が適用されることです。OSSを改変した場合はもちろん、コード実行時にOSSにリンクするような場合もOSSの派生物と見なされます。
コピーレフト型の代表的なライセンスとして「GPL」が知られています。
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