Googleは「Cloud Shell Editor」の新バージョンを発表した。Google Cloud向けのインタラクティブシェル環境「Cloud Shell」をオンライン開発で使いやすいように拡張した。
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Googleは2020年10月30日(米国時間)、「Cloud Shell Editor」の新バージョンを発表した。IDE(統合開発環境)プラットフォーム「Eclipse Theia」をベースにしており、ide.cloud.google.comでプレビュー版を利用できる。
Googleの目標はCloud Shell Editorを使ってWebブラウザから直接、簡単に開発できるようにすること。新しいクラウド技術の探索やアプリケーションのプロトタイピング、短期的な開発タスクが対象だ。
開発環境のセットアップやライブラリの探索、依存関係の確認が不要になる他、ドキュメントやIDE、コンソールを切り替えて開発する必要がなくなる。
Cloud Shell Editorの新バージョンは、Webブラウザからコマンドラインを使ってGoogle Cloudリソースに直接アクセスできるインタラクティブシェル環境「Cloud Shell」を拡張する。オンライン開発環境として次のような特徴がある。
Cloud Shell Editorの開発VM(仮想マシン)には、Google Cloudでクラウドネイティブ開発を始める際に必要な全てのツールが、あらかじめ構成されている。主なツールは次の通り。
Cloud Shell Editorはローカルでの設定が不要で豊富な機能を備えた開発ツールであり、Webブラウザから直接利用できる。次のように他のGoogle Cloud開発者向けエコシステムと統合されている。
Googleは、オンラインのインタラクティブチュートリアルプラットフォームを拡張してCloud Shell Editor機能を追加し、新しいプラットフォームを簡単に試せるようにした。次の「クイックスタート」チュートリアルを利用できる。
Cloud Codeは「IntelliJ」と「Visual Studio Code」(VS Code)向けに提供されていたIDEプラグインであり、開発者がクラウドネイティブアプリケーションを開発する際に生産性を保つために役立つ。GoogleはCloud Shell Editorをサポートするように今回Cloud Codeを拡張した。
Cloud Codeが提供する機能は次の通り。
Cloud Shell Editorの新バージョンは、GoやJava、.NET、Python、Node.jsに対して高度な言語サポートを標準で提供する。構文の強調表示やコードサジェスト、リンティング、コードナビゲーション、リファクタリング、テスト、直感的デバッグサポートといった編集機能を利用できる。
チームコラボレーションを簡素化し、複数プロジェクトでの作業を支援するために、Gitによる統合ソース管理と、Eclipse Theiaの既存開発機能を利用したIDEワークスペースサポートを今回導入した。
例えば、コードサンプルの探索やリポジトリのクローン作成、変更のリポジトリへのプッシュなど、一般的なソース管理タスクをCloud Shell Editorから直接実行できる。IDEとデバッグ環境の構成をソースで直接定義するワークスペースを介して、プロジェクトを簡単に作成したり、切り替えたりできる。
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