「テレワーク」は都市部の専売特許みたいな印象があります。でも実は地方こそ、テレワークを推進した方がいいのかもしれません。その理由とは?
2021年1月9〜11日にかけて、日本は北陸や中部地方を中心に災害級の大雪に見舞われました。
この記事は、ちょうど大雪の真っ最中に書いています。私が住んでいる新潟県の中山間部、妙高高原は雪が多く積もる地域で、一晩で1メートルほどの雪が降ることも珍しくありません。そのため、雪への備えや耐性はありますが、幸い今回は想定内の降雪で、日常生活に大きな支障はありませんでした。
今回雪が多く降ったのは、平野部の街中でした。例年だと積もっても数十センチ程度の地域なのに、今回は1日で1メートル以上の雪が積もりました。街中だけに家と家との間隔が少なく、道幅が狭いところも少なくありません。雪のやり場がなく、道路除雪もままならなくなり、街はマヒ状態です。
災害級の大雪は、このような場所で起こったのです。
さて、今回は大雪の話をしたいわけではありません。「こういうとき、地方でもテレワークできればいいのに……」というお話です。
今回の大雪は3連休に降りました。そのため、「仕事には支障がなかった」ように見えます。
けれども、大雪が降った地域に住む友人、知人のSNSのタイムラインを眺めていたら、このような投稿が多いことに気が付きました。
仕事に行こうと思って駐車場を見たら、車が雪で埋まっていた。除雪をしたいけど、もう、雪のやり場がないよ
家の前の道路がストップ。明日会社に行けるだろうか
もう、除雪でヘトヘト。週末だったからいいけれど、明日は仕事か……
世の中が休みでも、仕事の人も当然います。休日に出勤だった知人は、何とか車を掘り起こして仕事に行こうとしたものの、道路の除雪が間に合っておらず、出勤を断念したそうです。
3連休だった知人は毎日除雪作業。経験がある人ならお分かりいただけると思いますが、除雪作業はかなり重労働です。しかも今回はあまりの大雪だったため、せっかく数時間かけて除雪をしても、その端からどんどん積もって、一晩明けたら前日より多い雪が積もっている……そんな感じです。それがどれぐらいの徒労感か、何となく想像できるでしょうか。
休日が明けると仕事です。ヘトヘトな体にもかかわらず「明日は会社に行けるだろうか?」と、心配している知人のSNSの投稿を見て、ふと思ったのです。「もしテレワークできたら、どれだけ救われるだろう?」と。
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