特許庁は、AIやIoT関連技術を題材として、特許の審査基準の基本的な考え方を漫画化した「漫画審査基準〜AI・IoT編〜」を公開した。
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経済産業省特許庁(以下、特許庁)は2021年4月5日、AI(人工知能)やIoT(Internet of Things)関連技術を題材として、特許の審査基準の基本的な考え方を漫画化した「漫画審査基準〜AI・IoT編〜」を公開した。専門性の高い特許の審査基準を漫画で解説することで、一般の人々に特許審査に関心を持ってもらうことが狙い。なお、漫画は、特許庁の職員が作成したという。
特許庁は「これまで、AIやIoT関連技術の審査事例について普及を図るため、セミナーや国際会議などで事例を紹介してきた。ただ、審査事例は『技術分野で特有の判断をしたもの』に焦点を当てており、特許審査の基本的な考え方になじみのない人にとっては難しい面があった」としている。
今回公開した「漫画審査基準〜AI・IoT編〜」は、中小企業やベンチャー、大学などの関係者に親しみを持ってもらいやすいようにベンチャー企業の社長とその従業員を主人公にした。AIやIoT関連技術に特有な判断部分だけでなく、どの技術分野でも共通する特許審査の基本的な考え方も解説した。
例えば、ソフトウェアの特許に関して、ソフトウェアを無断で丸ごとコピーすることを禁止するには著作権でも対応できるが、ソフトウェアを開発する際に活用した技術的なアイデアは著作権では保護できず、その模倣を防ぐには特許を取得することが有効であることなどが解説されている。
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