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» 2021年08月04日 05時00分 公開

「Windows 11」の登場予告で、WindowsとWindows Server周辺は大混乱?山市良のうぃんどうず日記(212)

2021年6月後半、「Windows 11」の突然の発表により、WindowsとWindows Serverのこれからについて、Internet Explorerの今後について、誤解や混乱が生じているようです。ちょっと整理してみましょう。なお、本稿には開発中のビルドに関する情報が含まれます。正式リリース時は状況が変わっている可能性があることにご注意ください。つまり、“話半分”で聞いてください。

[山市良,テクニカルライター]

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SACは失敗だった? それとも(Microsoftにとって)良い経験?

 「Windows 10」は、2015年7月に“Windowsの最後のバージョン”(Windows 10 is the last version of Windows)として登場し、当初は1年に3回のリリースサイクルでスタートしましたが、その後、1年に2回の「半期チャネル(Semi-Annual Channel、SAC)」に移行し、現在まで続いています。

 2017年後半からはWindows ServerもSACのサービスモデルで提供を開始し、Windows 10の機能更新プログラムのリリースと同時に、同じOSビルドで構築されたWindows Serverの「Server Core」と「Nano Server」(Nano Serverはコンテナイメージとしてのみ提供)をリリースしてきました。

 2021年6月に発表された「Windows 11」は、2021年後半にリリースされる予定で、リリースサイクルは年1回になる予定です(画面1)。

画面1 画面1 2021年6月末にWindows Insider Devチャネル向けに提供されたWindows 11の“早期”プレビュービルド(OSビルドは「10.0.22000.x」)

 Windows 10のSACは、「リリースサイクルが短過ぎる」という声が大きかったのでしょう。多くの企業は、年がら年中、Windowsの機能更新プログラムと品質更新プログラムに振り回されてきたのではないでしょうか。「特定用途向け」というMicrosoftの意図した使われ方ではなく、汎用(はんよう)クライアントPCのOSとして長期10年サポートの「Windows 10 Enterprise LTSC(Long-Term Servicing Channel、長期サービスチャネル《旧称:LTSB、Long Term Service Branch》)」を導入しているところもあるでしょう(注:次期LTSCバージョンはサポート期間が5年に短縮されます)。

 Windows 11のAnnual Channel(年次チャネル)の採用は、良く言えばWindows 10のSACの実績に基づいた改善であり、悪く言えばSACの失敗、SACからの撤退でしょう。

 Windows 10はバージョン2004(May 2020 Update)以降、つまり2020年5月以降、OSのコア部分は進化することなく、小規模なアップデートのみが行われ、それが次のWindows 10 バージョン21H2まで続くことが決まっています。

 SACというサービスモデルはWindows 10が最後になり、復活は考えにくいことです。Windows ServerのSACも廃止されるのではないかと筆者は予想しています。なぜなら、2021年5月に登場するとみられていた「Windows Server, version 21H1」(Windows 10 バージョン21H1と同じOSビルドのバージョン)をMicrosoftはリリースしておらず、そのことについて沈黙を続けていたからです。

 しかし、2021年7月末に以下のWebページを更新し、Windows Server 2022以降、LTSCのみの提供となり、SACは廃止されることが明らかにされました(既にリリースされているWindows Server, version 20H2は、現在のSACのポリシーに従ってサポート期限までサポートされます)。

Windows 11のサーバ版がWindows Server 2022になるの?

 Windows Server 2022は、「Windows Server 2019」の後継となる長期サービスチャネル(LTSC)のWindows Serverです。2021年6月にはプレビュービルドの評価版が一般公開されました。

 リリース時期が同じ2021年後半であり、Windows Serverの最新バージョンであることから、「Windows 11のサーバ版がWindows Server 2022」と考えている人が多いようです。筆者はそうであると断言することはできません。そうなるかもしれませんし、そうならないかもしれないからです。

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