本連載では、Googleのアクセス解析ツールの最新版であるGoogleアナリティクス 4の活用に関心を持っている技術者・Web分析担当者を対象に、基本および技術的な活用方法を解説します。特に、BigQueryとの連携によるWebアクセスデータの分析・活用を行う方法を中心に解説します。今回は、ツールとして大きく変わったGoogleアナリティクス 4の基本と特徴を解説します。
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Googleアナリティクスは、無償で利用できるアクセス解析ツールです。アクセス解析ツールは、Webサイトのアクセスを計測し、アクセスしてきたユーザーのページ閲覧やスクロールなど、サイト内での行動を確認できるツールです。それら、ユーザーの行動を観察し、サイトの改善に役立てることができます。こうしたアクセスの計測を継続することで、ユーザー行動が時間とともにどう変化したかを確認し、サイト改善の効果を分析できます。
Googleアナリティクス 4(以下GA4と略します)は、2020年10月にリリースされたGoogleアナリティクスの第4世代のツールです。第3世代までの歴代Googleアナリティクスについて、それぞれ簡単に説明します。
世代 | リリース年 | 概要 |
---|---|---|
第1世代 | 2005年 | Webアクセス解析ツールであるUrchinをGoogleが買収し、この技術を基にGoogleアナリティクスとして提供を開始 |
第2世代 | 2009年 | イベントの計測に対応。また非同期タグを導入し、計測のために表示を待たせる必要がなくなった |
第3世代 | 2012年 | クロスドメイン計測が可能に。また、User-IDでのクロスデバイス計測が可能になった |
第4世代 | 2020年 | データ計測単位がイベントに変更され、ユーザーを対象とするレポートへ刷新された。アドホック分析*向けの探索が追加 |
表1 Googleアナリティクスの世代ごとの特徴 |
表内で示した「タグ」とは、Webサイトからデータを収集してサーバへ送信する、JavaScriptの小さなコードのことです。Googleアナリティクスのタグは、アクセスデータをGoogleが管理する専用サーバへ送信します。トラッキングコードと呼ばれることもあります。
* アドホック分析とは、レポート作成とは別にすぐに結果を見たい場合や、結果が正しいかどうかを確かめるための分析です。アドホックとは「その場限りの」という意味です。
アクセス解析ソフトウェアが使われる前は、サーバ管理者がログを基にサイトのアクセスを管理していました。アクセス解析ソフトウェアのUrchinをベースに作られたのが、最初のGoogleアナリティクスです。
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