データ分析をビジネスで活用したい人に向け、データ分析の概要と目的、データサイエンスとの違い、メリット、作業フロー、データ分析でできること、データ分析で役立つツールと思考法を、5分で読めるコンパクトな内容で紹介。最後に、次の一歩を踏み出すための参考情報もまとめる。
この記事は会員限定です。会員登録(無料)すると全てご覧いただけます。
近年、多くの企業でデータ活用、つまりデータを分析してビジネスに役立てることが重要視されるようになってきました。本稿では、データ分析の定義や目的、メリットといった概要面から、データ分析でできることや役立つツールと思考法などの実践面までを簡単に紹介します。
そもそも「分析する」の意味は、複雑な事柄を複数の要素に分解してまとめ、その構成や意味などを明らかにすることです。よって、何らかのデータ(情報)の構成や意味などを明らかにすることは、広く一般的に「データ分析」と呼ばれますが、これを「広義のデータ分析」とします。本稿で紹介するのは「狭義のデータ分析」です。
ここでいう狭義のデータ分析(データアナリティクス)とは、
ことです(図1)。これによって、企業のビジネス効率を改善したり、収益を生み出したりできることが期待されます。
「データ分析」に似た用語に「データサイエンス」があります。両者は明確に区分できるものではなく、一部の内容は重複しています。ではどこが違うのか。筆者なりに、特徴的な違いをまとめます。
ちなみに「データ分析の専門職であるデータアナリストの延長線上にあるのが、データサイエンスの専門職であるデータサイエンティスト」と言われています(参考ブログ記事)。
まず、データに基づく高精度の現状分析が可能になります。例えば「○○の売り上げが多い」と感覚的に認識しているケースは多いと思われますが、それを明確な数字やグラフを用いて客観的に把握できるようになります。より正確な現状把握によって、これから実施予定の施策などに根拠を与えられるだけでなく、潜在化していた問題点/課題をあぶり出せる可能性もあります。
次に、データに基づいた将来の予測が可能になります。例えば「明日は○○が何個ぐらい売れる」という予測を、統計学や機械学習のツールと知見を活用することで自動的に行えるようになります。より現実的な将来予測によって、コスト削減などでビジネス効率を高められるだけでなく、新しいビジネスチャンスに気付く可能性もあります。
昨今のビジネス環境は変化が激しいため、ベテラン社員の経験や勘に頼るのではなく、上記のようにデータに基づいて、より迅速にビジネス上の意思決定を行うことが求められるようになってきています。そのような企業経営はデータドリブン経営と呼ばれ、近年、注目を集めています。
以上でデータ分析の定義と目的、メリットという概要が分かったので、次は「どのような流れでデータ分析を行うのか」「データ分析で何ができるか」「データ分析で役立つツールと思考法」などより実践的な方面を簡単に紹介していきます。
業務効率が高まる一般的な作業フローとしてはPDCAサイクル(計画→実行→評価→改善……を繰り返すこと)が有名ですが、データ分析ではそれによく似たPPDACサイクル(問題→計画→データ→分析→結論……を繰り返すこと)も有名です(図2)。
PPDACサイクルは作業フローの一例です。企業や人によってさまざまな作業フローが策定されていますが、内容はほとんど同じです。例えばGoogleの講座では「問いかけ→準備→処理→分析→共有→行動」という作業フローを教えています。
データ分析の前提となるデータについては「5分で分かる人工知能(AI)」で簡単に説明しているので、必要に応じてご参照ください。一例として、表形式で数値がまとめられている表形式データには、例えばお店のレジでの商品購入時データが蓄積された「POSデータ」や、ほとんどの企業が保有するであろう「売り上げデータ」、ビジネス上の意思決定を行うために収集した「アンケート調査データ」など、企業や業種によって多種多様なものが存在します。
そういったデータを活用して、どのような分析ができるかを以下に示します。これらのデータ分析には、高校で学ぶ基礎的な数学の確率・統計から、大学で学ぶ統計学、AI/データサイエンス分野で学ぶ機械学習など、さまざまな知識とそれに対応したツールを用います。本稿ではデータ分析の手法についての説明は割愛しますが、ヒントとなるように一部の代表的な手法の名前だけを参考までに提示しておきます。
平均値/最頻値/中央値などの代表値を計算します。
データ間の相関係数(=相関の度合い)を計算します。
データからグラフを作り、その特徴を視覚的に把握したり、データ間で特徴を比較したりします。
いわゆる回帰。基本的な手法に「線形回帰分析」があります。
いわゆる二値分類/多クラス分類。基本的な手法に「決定木」があります。
いわゆるクラスタリング。基本的な手法に「k-means法」があります。
ここで取り上げたのは、データ分析手法のほんの一部です。他には例えば、何らかの商品購入のついでに一緒に買われる商品を分析する「バスケット分析(アソシエーション分析)」などもあります。
Copyright© Digital Advantage Corp. All Rights Reserved.