Googleは、生成系AIの「Bard」にプログラミングやソフトウェア開発のタスクを支援する機能を追加した。「コーディングはユーザーから寄せられた最も多いリクエストの一つだ」という。
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Googleは2023年4月21日、生成系AIの「Bard」にコード生成、コードのデバッグ、説明など、プログラミングやソフトウェア開発のタスクを支援する機能を追加した。
Googleは、Bardのことを「生成系AIとのコラボレーションを可能にする実験」とし、3月にリリースして以来、「プレゼンテーションの作成やレッスンプランの作成から、新しいレシピの発明やトレーニングルーティンの計画まで、人々の日常業務を支援している。コーディングはユーザーから寄せられた最も多いリクエストの一つだ」という。
Bardの開発タスク支援機能は、C++、Go、Java、JavaScript、Python、TypeScriptなど20を超えるプログラミング言語で提供される。「Google スプレッドシート」の関数の作成も支援する。Pythonコードを「Google Colab」に簡単にエクスポートでき、コピーして貼り付ける必要はない。
Bardは、コードの生成に加えて、コードスニペットの説明も支援する。これは、プログラミングについて初めて学習する場合、またはコードブロックが出力する内容を理解するために追加のサポートが必要な場合に特に役立つという。
Bardが既存のオープンソースプロジェクトからコードを引用する場合は、その引用元を示す。
Bardは、Bardの最初の出力に対して、「そのコードを高速化していただけませんか?」「見逃した可能性のあるエラー処理句を見つけてください」と応答するだけでコードを高速化または効率化して、最適化にも役立つ。
Bardはコードのデバッグにも役立つ。Bardが意図した通りに動作しないエラーメッセージやコードを表示した場合、Bardに「このコードは機能しませんでした。修正してください」と伝えるだけで、Bardがデバッグを支援する。Bardが作成したコードも、デバッグできる。
一方で、Bardはまだ初期の実験であり、不正確だったり、誤解を招いたり、誤っていたりする情報を提供する場合があるという。
Googleは、「コーディングに関していえば、期待される出力を生成しない作業コードを提供したり、最適でないか不完全なコードを提供したりすることがある。Bardの回答を常に再確認し、コードを信頼する前に、エラー、バグ、脆弱(ぜいじゃく)性がないかどうか、コードを慎重にテストおよびレビューしてほしい」としている。
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