Microsoftが1年以上前に予告し、Insiderプレビュービルドで開発を進めてきたExcelの[Ctrl]+[Shift]+[V]キーボードショートカットが、2023年8月末、Excel バージョン2308に新機能としてようやく追加されました。Excelをご利用中の皆さんの中には、同じバージョンまたはより新しいバージョン(ビルド)を実行しているにもかかわらず、このショートカットキーを使用しても何も起こらないことに戸惑っている人はいないでしょうか。結論から言うと、このような新機能が継続的に追加されるのは、Microsoft 365 Appsです。買い切り型の永続ライセンス製品(リテール製品)のMicrosoft Officeは対象外です。
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[Ctrl]+[Shift]+[V]キーボードショートカットは、「Microsoft 365 Apps」の最新チャネル向けに2023年8月28日(米国時間、以下同)にリリースされた、最新チャネル(Current Channel)向けの「バージョン2308(ビルド16731.20170)」の機能更新プログラムに含まれる新機能の一つです。最新チャネルに続き、2023年10月10日には月次エンタープライズチャネル(Monthly Enterprise Channel)向けにも提供されました。
この新しいキーボードショートカットを使用すると、クリップボードにコピーされた内容のうち、“値だけ”を貼り付けます。これまで、書式や数式を保持せずに値(データ)だけを貼り付ける場合、リボンの「貼り付け」メニューから「値の貼り付け|値」を選択するか、コンテキストメニューから「貼り付けオプション:値」を選択して貼り付ける必要がありました。それを[Ctrl]+[Shift]+[V]キーボードショートカット1つで素早く貼り付けることができるようになったのです(画面1)。
しかし、「Microsoft Excel」(以下、Excel)の同じバージョン(ビルド)を実行しているにもかかわらず、全く同じ操作をしても何も起こらない場合もあります(画面2)。つまり、[Ctrl]+[Shift]+[V]キーボードショートカットが実装される前と何も変わっていないというか、[Ctrl]+[Shift]+[V]キーボードショートカットが実装されていないのです。
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