パーソルキャリアは「ミドル層の異業種・異職種転職実態レポート」を発表した。40歳以上の転職希望者数は6年で1.5倍以上に増えており、異業種への転職が約65%を占めていることが分かった。
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パーソルキャリアは2024年3月7日、「ミドル層の異業種・異職種転職実態レポート」を発表した。これは、2023年7〜12月に、同社が運営する転職サービス「doda」のエージェントサービスを利用して転職した40歳以上の個人のデータを分析したもの。
dodaに新規登録した人の推移を見ると、40歳以上の新規登録者の数は2023年は2018年と比べて1.5倍以上に増えており、他の年齢区分と比較しても、最も伸び率が大きかった。特に、2022〜2023年に大きく伸びていた。
2023年7〜12月に、dodaのエージェントサービスを利用して転職した40歳以上の個人のうち、異業種に転職した人の割合は65.2%。異業種への転職者の割合は転職者全体では68.4%で、特に40歳以上の割合が高いわけではなかった。転職先を見ると、どの業種にも満遍なく転職している。
職種別に見ると、40歳以上で異職種に転職した個人の割合は34.2%。ただし、大幅な職種転換は少なく、異職種でも近い領域に転職している。パーソルキャリアによると、40歳以上の場合、転職の条件として年収を重視する人がほとんどで、「未経験の職種に転職すると年収が下がる可能性が高まるため、大幅な職種変換をする人は一部に限られる」としている。
一方、転職によって年収が増えた40歳以上の転職者の割合は50%を超えていた。ただし、この値は全体と比べて低く、年収が下がった人の割合は全体と比べて7ポイント高かった。パーソルキャリアによると、ミドル層(40歳以上)は給与水準が高いことから「転職先の業界やポジションによって決定年収が左右されやすい」という。
この結果から同社はミドル層の転職における、「年収の上がり下がり」について以下のように分析している。
doda編集長の加々美 祐介氏は「年齢が上がるにつれて守りたいものが増えると、キャリアが凝り固まりやすくなる。今後のキャリアや人生において何に重きを置くかを考え、選択することが納得感のある転職につながる」と述べている。
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