結論と理由は、どちらを先に書けば良いのか?:ビジネスマナー研修<メール編:本文>(13)
メールは、結論→理由→詳細の順に書くと良い。ラブレターなら「好きだ(結論)」→「なぜなら(理由)」→「どんなところが(詳細)」?
※この連載は「メール文章力の基本」(日本実業出版社刊、藤田英時著)の第1章を、著者と出版社の許可の下、一部修正して転載するものです。
社外の顧客や協力会社などに送るビジネスメールは、結論から先に述べることが重要です。状況や理由から書くと、要点が早く正確に伝わらないからです。「結論→理由→詳細」の順に書くと、すっきり明確になります。
「異業種交流会への誘い」への返信を例に書き方を考えてみましょう。
悪い例
当日の午前中は社内での会議、午後は得意先でのプレゼンが控えております。夕方以降も社に戻って残業しなければなりません。都合がつきそうにありませんので、今回は参加できません。
良い例
今回は残念ながら参加できません。 ←結論
仕事がつまっており都合がつかないためです。申し訳ございません。 ←理由
当日の午前中は社内での会議、午後は得意先でのプレゼンが控えております。夕方以降も社に戻って残業しなければなりません。 ←詳細
「相手が最も知りたいこと」を意識して書く習慣を付けましょう。
- メール送信、その前に?
- メールの返信に部分引用を用いるのはマナー違反?
- 相手によって変えてもよいのは?
- 「取り急ぎ、お礼まで」は失礼か?
- 結論と理由は、どちらを先に書けば良いのか?
- メールの目的は、最初に書くべきか?
- メール冒頭の「お世話になっております」は必要か?
- 「鈴木課長様」「課長 鈴木太郎様」「課長殿」――正しい宛名の書き方は?
- メール文の正しい「起承転結」とは?
- ローマ字表記の送信者はスパムっぽい?
- 同じ相手に違う用件でメールするときの件名の付け方
- Re:はReplyの略ではない――返信メールの件名は変更してもいいのか?
- 用件が2つあるときは「など」や「他(ほか)」でまとめない
- 「お願い」だけでは伝わらない
- メールの返信は何時間以内に送るべき?
- 視点は「あなた」で伝えよう
- やりとりは1往復半で終わらせよう
書籍紹介
藤田英時著
日本実業出版社 1300円(税別)
仕事のできる人がやっている「短く」「分かりやすく」「見やすい」メールが書ける77のルールを「良い文例・悪い文例」を対比する構成で紹介する。
藤田英時
コンピューター、インターネット、英語を得意とするジャーナリスト、ライター。米国ベイラー大学でコミュニケーションを専攻後、西南学院大学文学部外国語学科英語専攻卒業。翻訳出版、書籍編集・執筆、マニュアル制作、プログラム開発、技術サポート、大学で情報処理の指導など、幅広く活躍中。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.