企業改革
IT基盤
SLCP 運用管理
思考法
ITソリューション
製造業 流通業 サービス業
今週のブックガイドへ

■コンサルティング、リーダーシップ
コンサルタントになる人のはじめての業務分析
●窪田寛之=著
●ソフトバンクパブリッシング 2004年7月
●2600円+税 4-7973-2405-8
 業務改善からシステム分析まで幅広く使える、UMLによる「コンポーネントモデリング」の手法を、ケーススタディをふんだんに盛り込みながら解説する。
 第3章「コンポーネントモデリング入門」では、業務改善の基礎となるヒアリングのコツや効果的な業務フローの洗い出しについて紹介し、オブジェクトの抽出、コンポーネントの仕様化を学ぶ。それを受け、第4章では通信販売業務の事例に沿って業務分析の手順を確認していく。また第5章では、病院外来、自動車販売業務、人材派遣業務の業務分析を行い、そのサンプルを掲載している。付録として、Jude竹、MagicDrawなどのモデリングツールやUMLダイアグラムについてまとめている。
 専門用語の使用を極力避け、平易な文章で書かれているため、コンサルタントやシステム担当でなくても理解しやすい。また、各章は数ページごとのセクションで分かれており、必要な部分を拾い読みするのもいいだろう。(ライター・生井俊)
名前だけのITコンサルなんていらない──生き残るSEが技術以外に持つべきスキル講座
●内山悟志=著
●翔泳社 2004年3月
●1580円+税 ISBN4-7981-0644-5
 本書は、ITコンサルとは具体的に何をするのか、どういったスキルが求められているかなど、SEやITコンサルタントの業務全般について書かれている。SEやITコンサルタント本人だけにでなく、経営者に向けても分かりやすく解説されている。
 第1章は「ITコンサルタントとは」と題し、会社の機能統合や集中化、またビジネスとの連携といった側面から、SEが果たす役割が大きくなってきたことを取り上げる。そして、ITのアウトソース化が盛んにいわれるが、短期的には魅力的だが、長期的にみると技術の空洞化を招き、企業のIT推進に大きなリスクをもたらすと説く。
 また、ITコンサルタントに期待される役割については、(1)課題の構造を明らかにする、(2)課題に対する解決策を導き出す、(3)解決策をうまく実行/運用する、の3つがあるという。
 第2〜4章は、情報を収集したり、提供するために不可欠なコミュニケーション・スキルを取り上げる。効果的なインタビューを行うための「インプット・コミュニケーション」や、プレゼンテーションで相手の意識を変えさせる「アウトプット・コミュニケーション」、論理的な報告書作成ができる「ドキュメンテーション」をキーワードに、SEやITコンサルタントがすべきことを深堀している。
 後半部は、プロジェクト管理やコンサルティング・テクニックにも言及し、これ1冊でコンサルティングに対する理解が深まるだろう。(ライター:生井俊)
コンサルタントの時代──21世紀の知識労働者
●鴨志田晃=著
●文芸春秋 2003年6月
●680円+税 ISBN4-16-660323-X
 情報システム部門は、社内ITコンサルタントたれ──などと言われるようになってきた。企業において情報システムの位置付けのみならず、情報や知識の活用形態や取り組み意識が大きく変わってきているのであろう。本書は、永年コンサルティング業界で活躍してきた筆者が「知識労働者の生き方」を示したものである。個人の経験に依拠して書かれた部分が大きいので一定の偏りは免れないが、知識社会で必要とされる人材像が浮き彫りにされている。コンサルティング業界へ転職した人々の失敗例にも触れられており、その厳しさが伝わってくる。コンサルティング業界を目指す人々向けに書かれているようだが、社内外の人材を活用した“知識経営”を考えているCIOの方、コンサルタントとしてのITスタッフ育成を考えている情報部門マネージャの方などにお奨めしたい。
ロジカル・プレゼンテーション──自分の考えを効果的に伝える戦略コンサルタントの「提案の技術」
●高田貴久=著
●英治出版 2004年2月
●1800円+税 ISBN4-901234-43-9
 プレゼンテーションの技法を扱った書籍は数多くあるが、本書は新規事業を立ち上げるメーカーとコンサルティング会社とのカバーストーリーを織り込みながら、そこからプレゼンテーションとは何かを学ぶ異色の作品だ。
 筆者はまず「提案」を、「考える」能力と「伝える能力」とが合わさった状態で生み出されるもの、と定義している。また、提案の際に必要な様々な能力から「論理思考力」「仮説検証力」「会議設計力」「資料作成力」の4点に絞って取り上げる。
 各章は、ストーリー(メーカーとコンサルティング会社とのやり取り)と解説から構成され、章末にポイントが整理されている。「相手に伝えること」に比重を置いており、提案が通らないのを「相手のせい」や「環境のせい」にせず、「提案は通らない」ことを前提に発想することで、努力する方向性が見えてくると説く。
 本書は、経営者やプロジェクトマネージャが、部下を教育するための「指導書」としても有益だろう。(ライター:生井俊)

 

■ブックガイド記事がメールで読めます■
ブックガイドの記事は毎週水曜日にメールでお届けしています。
下の「@IT情報マネジメント メールマガジン」からお申し込みください。
サンプルを見る
 


印刷プリンタ用ページ表示
kee<p>oint保存kee<p>ointで保存





 
   
 
@IT情報マネジメント メールマガジン 情報マネージャのための情報源(無料)

@IT情報マネジメント 新着記事
ERP導入効果が見えず、アップグレードもできずに失敗
コミュニケーション・ツールの活用事例(同期型編)
システム構築に潜む4つのリスク
中小企業がERPパッケージを成功させるには?
Webシステム開発でセキュリティが軽視される理由

情報マネージャのための「今日のひと言」 - 2006/1/31
『考え方を変える』 社会が変わり、市場が変わり、会社が変わっていきます。その変化の方向が多様で、しかもスピードが激しいのが……>>続きはクリック

   
@IT情報マネジメント トップITスタッフカテゴリ トップ会議室利用規約プライバシーポリシーサイトマップ

Copyright(c) 2000-2006 ITmedia Inc.
著作権はアイティメディア株式会社またはその記事の筆者に属します。
当サイトに掲載されている記事や画像などの無断転載を禁止します。
「@IT」「@IT自分戦略研究所」「@IT情報マネジメント」「JOB@IT」「@ITハイブックス」「ITmedia」は、アイティメディア株式会社の登録商標です。
当サイトに関するお問い合わせは「@ITへのお問い合わせ」をご覧ください。
 
情報マネジメント 企業システムの“ヒト・コト・カネ”を解決する @IT@IT自分戦略研究所@IT情報マネジメントJOB@ITITmediaTechTarget 
 
[an error occurred while processing this directive] [an error occurred while processing this directive]